7月に利下げが見込まれるFRBや ECB他各国の中央銀行もハト派寄りであり、債券にとっては好環境です。特に欧州や日本では、マイナス利回りの債券が益々増え、インカムを求める動きにアジアの債券は、年初来好調なリターンとなっています。FRBの動きはアジアの中央銀行にも影響を与え、特にアジアの現地通貨建て債券には好環境となるでしょう。
クレジット市場は今後の低成長に注意する必要があり、特に高レバレッジの発行体による事故は避けるべきでしょう。アジアのハイイールド債のスプレッドは、米国に比べ依然として魅力的で、需要が堅調で発行待ちの銘柄も多い起債市場では、アクティブな入替えによる投資機会が数多くみられます。
PIMCOでは中国クレジット市場の最近の変化を注視しています。5月にある銀行が実質国有された直後には、暗黙の預金保証に対する懸念から短期市場金利が上昇しました。また、インターバンク市場は、一部の預金元本カットを受けて動揺しました。小規模な銀行やノンバンクはバランスシート上、貸し出し抑制か資本注入の必要に迫られる恐れがあります。CDは金利コスト上昇によって発行が減っています。大手国有銀行と中小金融機関とのスプレッド拡大は顕著で、シャドーバンキングにも悪影響が出るでしょう。今年前半の国内市場のデフォルト額は落ち着いているものの、デフォルト率は上昇しつつあり、 年後半は更に悪化するとみています。個別企業の業績や財務内容の他に、信託やシャドーバンキングに過度に依存する、一部の企業の資金調達への影響も考慮します。
このような状況下での投資機会としては、まず、緩和的FRBと安定した新興国市場を背景とした現地通貨建てのキャリートレードがあげられます。インドネシアなど高利回り新興国通貨バスケットの、ロングポジションも期待できます。また中国では市場の緩和、さらにインデックス組入れによる、資金流入も引き続き見込まれ、国際投資家にとって、拡大が見込める市場です。議論の余地はあるものの、出遅れ感のあるマレーシアは、この傾向が続けば今後期待できるでしょう。
ご留意事項
2019年7月16日撮影
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