アジア・クレジット市場は、今年に入りこれまでに昨年の損失の相当部分を取り戻しています。
それでもなおバリュエーションは妥当かやや割安な水準で、PIMCOでは米国や他のエマージング市場に比べ相対的に魅力的だと考えています。
ファンダメンタルズ面では、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止が追い風となるほか、景気刺激政策により、
中国の景気回復を予想させる好ましい経済データもここまで報告されています。
需給環境も良好です。今年はこれまで多額の新規発行がありましたが、資金流入は依然としてプラスで、今後も市場での順調な消化が期待できます。
現時点で潜在的な投資機会を見出している2つの主要なセクターは、中国の大手不動産開発とアジアの輸送インフラです。 マーケット・シェアを拡大し続けており、最近の財務諸表からも着実に債務削減が進んでいる様子がうかがえることから、大手不動産開発企業を選好しています。
国内の資金市場も活性化し、資金調達の柔軟性も高まっています。
アジアの輸送インフラセクターも政府による景気刺激策の恩恵を受けるでしょう。
旅客輸送は増加しつつあり、さらに政府はプロジェクト開発を促進するでしょう。
一方で、次の2つの分野を特に警戒しています。
一つはアジア全域の金属・鉱業セクターです。石炭価格をはじめとして、商品価格のボラティリティは高くなっています。
このセクターは、今年は信用格付改善の余地はほとんどなく、経済の動向を踏まえると、リスク・リターン特性は下方に偏っているとみています。
警戒している二つ目のセクターは、中国の地方政府の資金調達機関(LGFV)です。
2019年は、市場が長く想定してきた政府の暗黙の支持が、政策の変更あるいは当局によるストレステストを受けて
変わる可能性もあり、LGFVにとっては借り換えに苦労する年になるでしょう。
今年は、アジア・クレジットの資産クラス全体、特に中でもハイ・イールド市場を前向きに見ていますが、
セクターによって大きな違いがあり、投資家の皆様の期待に沿うリターンを提供するには、
アクティブ運用と資産クラス内での資産配分が鍵となるでしょう。
留意事項
2019年4月16日撮影
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