PIMCOの視点

短期債アップデート

ショート・ターム・ポートフォリオ・マネジメントの責任者であるジェローム・シュナイダーが、進化する短期債市場と、今は流動性と元本保全を重視すべき時期だと考える理由についてご説明します。

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現在のようにボラティリティが幅広い市場で見られる状況において、元本保全を重視する投資家は、ポートフォリオマネジメントの2つの原則に注目すべきです。ボラティリティの緩和と流動性の管理です。流動性は当然のことですが、非常に重要です。それは単に守りの観点からだけでなく、現在のような先行きが不透明な状況では、攻めの観点からも重要です。

そして、十分な流動性は、今回のようなボラティリティの上昇に対する耐性として、ポートフォリオに不可欠です。

この数日間に見られたように、金融ストレスを示す指標が増えています。2008年を振り返っても、市場のストレスの兆候を把握するために、注目された指標は数多くありました。

そのうちの1つがFRA-OISスプレッド、あるいはLIBOR-OISスプレッドです。これは無リスク金利と、信用力に応じた金利の差を示すものです。2008年当時、この差は最高で350ベーシスポイントに達しました。現在このスプレッドは上昇していますが、その差は50ベーシスポイント前後に過ぎません。

そして現時点で上昇している理由は、2008年とはかなり異なります。2008年当時、もっぱら懸念されたのは金融リスク、金融市場における支払不能の可能性であり、金融システム全体の崩壊が懸念されていました。これに対して現在定量化されているのは、信用リスク、世界の経済成長の不透明性、そして主にエネルギー・セクターと企業クレジットの不確実性への懸念です。その結果として信用スプレッドが拡大しています。

同時に注目しているのが、OISの構成要素です。無リスク金利は低下し、直近2番目となる水準に低下しました。この状況を招いた要因は2つあります。1つ目が金融仲介機能で、ベンチマークとなる金利が低下したことです。FRBが効果的に、より積極的な金融政策へと舵を切りました。要因の2つ目は、FRBの公開市場操作です。2019年には資金調達圧力の緩和が目的でしたが、今回は短期物の金利、特に国庫短期証券の金利を引き下げており、FRBは公開市場で国庫短期証券の買い入れを続けています。スプレッドは拡大していますが、今回は必ずしも金融システム崩壊の兆候を示すものではなく、信用感応度と格差拡大を示しているといえます。

信用力の高い資産はまだ無事です。現時点で懸念すべきなのは、流動性です。投資家がアクティブ運用で、流動性管理に対して適応的なアプローチを取る限り、資金需要の階層化は、これまでも何度かお伝えしてきましたが、つまり差し迫った現金のニーズと中期的な現金ニーズに資金需要を分けることには引き続き説得力があります。

投資家の皆様にはこの点を考慮いただき、私共と同様に、守りを固め、分散を進め、機敏に、元本を管理することを強くお勧めします。

ご留意事項


「リスク・フリー」金利とは、理論上はリスクを伴わない投資におけるリターンと見なすことができます。従って、追加的なリスクには追加的なリターンが伴うということを暗に示しています。全ての投資にはリスクが伴い、価値は下落する場合があります。

すべての投資は 、リスクが伴い価値を失う可能性があります。 債券市場への投資は、市場、金利、発行者、信用、インフレリスク、流動性リスクなどのリスクの影響を受けます。ほとんどの債券と債券戦略の価値は、金利の変化の影響を受けます。期間が長い債券および債券戦略は、期間が短い債券および債券戦略よりも敏感で不安定になる傾向があります。債券価格は通常、金利が上昇すると低下し、低金利環境ではこのリスクが増大します。債券カウンターパーティの能力の低下は、市場の流動性の低下と価格の変動性の増大に寄与する可能性があります。債券投資は、償還時の元のコストよりも多かれ少なかれ価値があります。マネジメント・リスクとは、PIMCOが用いる投資手法およびリスク分析が望んだ結果を生まないリスク、また、政策や変更等が戦略の運用においてPIMCOが利用可能な投資手法に影響を及ぼしうるリスクを指します。

本資料で言及した投資戦略が、あらゆる市場環境においても有効である、またはあらゆる投資家に適するという保証はありません。投資家は、自らの長期的な投資能力、特に市場が悪化した局面における投資能力を評価する必要があります。投資判断にあたっては、必要に応じて投資の専門家にご相談ください。

本ビデオには、ビデオ作成時点でのPIMCOの見解が含まれていますが、その見解は予告なしに変更される場合があります。本ビデオは情報提供を目的として配布されるものであり、投資助言や特定の証券、戦略、もしくは投資商品の推奨を目的としたものではありません。本ビデオに記載されている情報は、信頼に足ると判断した情報源から得たものですが、その信頼性について保証するものではありません。

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