2008年の金融危機以降、レポ市場や資金調達市場は注目を集めてきました。信用選好度や流動性状況の悪化のシグナルと考えられているからです。
PIMCOでは40年に以上にわたってレポ市場を注視してきましたが、レポ市場は流動性コストのみならず、市場における資本コストがリアルタイムでわかるバロメーターだと考えています。PIMCOのショートターム・ポートフォリオの運用においては、キャッシュの保守的な運用という文脈において、あるべき短期金利の近似値としてレポ市場を活用しています。
FRBの公開市場操作によって短期的な懸念の多くは軽減されていますが、現在のようなストレス期に入ると、そうしたストレスの原因として常にレポ市場が注目されます。
現在レポ金利は相対的に上昇していますが、ストレスの兆候はかなり抑えられています。簡単に言えば、レポ市場は機能しており、その結果、金利は上昇しているものの、不確実性や流動性不足はみられません。FRBが過去数週間そうしてきたように、公開市場操作を続ける限りはこの状況が続くでしょう
懸念されるのは言うまでもなくレポ市場の混乱です。さらに重要なのは、ディーラーのバランスシートが縮小し、レポ市場に拠出される資金が減ることです。ただ今のところその兆候はみられません。また2008年に顕在化したカウンターパーティ・リスクなどの様々な懸念は、現時点では見当たらず、投資家が懸念すべき状況ではありません。
そのためPIMCOでは、翌日買戻し条件付きで顧客に大量の流動性を提供してくれるという観点から、むしろレポ市場は良好な機会であると捉えています。
ご留意事項
2020年3月11日収録
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すべての投資は 、リスクが伴い価値を失う可能性があります。債券市場への投資は、市場、金利、発行者、信用、インフレリスク、流動性リスクなどのリスクの影響を受けます。ほとんどの債券と債券戦略の価値は、金利の変化の影響を受けます。期間が長い債券および債券戦略は、期間が短い債券および債券戦略よりも敏感で不安定になる傾向があります。債券価格は通常、金利が上昇すると低下し、低金利環境ではこのリスクが増大します。債券カウンターパーティの能力の低下は、市場の流動性の低下と価格の変動性の増大に寄与する可能性があります。債券投資は、償還時の元のコストよりも多かれ少なかれ価値があります。マネジメント・リスクとは、PIMCOが用いる投資手法およびリスク分析が望んだ結果を生まないリスク、また、政策や変更等が戦略の運用においてPIMCOが利用可能な投資手法に影響を及ぼしうるリスクを指します。
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