ABS(Asset Backed Securities、資産担保証券)は広義にはRMBSなどを含めた資産担保証券全体を指しますが、一般にはより狭義に、銀行やクレジットカード会社、そのほか貸付を行っている機関のローンや売上債権を担保として発行される債券を指します。クレジットカード債権、自動車ローン、学生ローン、ホームエクイティ・ローンなどの消費者向けローンを担保とした消費者ABSがその典型です。大半が短期資産であり、高い格付を持つ債券が多く、比較的流動性も高いことから、キャッシュ運用や短期運用における追加リターンの追求手段として用いられることもあります。市場規模は全体で約2兆ドル程度(2011年12月末時点、出所: SIFMA)と、政府機関債や地方政府債市場に匹敵する規模となります。

発行体側の観点から見ると、無担保で社債を発行することに比べてABSによってAAA格を含む投資適格格付で起債した方が借入れコストを抑えることが可能で、バランスシート上の負債を削減し、資本を別の用途に使用できるなどのメリットがあります。消費者ABSは、サブプライム危機以降、2007-09年にかけてスプレッドが大幅に拡大しましたが、TALF(ターム資産担保証券ローン制度)などの政府によるサポートを受けてスプレッドは縮小に転じました。

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