マージング市場とはいわゆる新興国経済地域を指し、一般的にはラテンアメリカ、東南アジア、中国、インド、東欧、ロシアなどの、今後高い経済成長が見込まれる国・地域が含まれます。エマージング国の定義は必ずしも画一的なものではありませんが、エマージング国を定義するにあたって頻繁に参照されるのは世界銀行が発表する一人当たりGNI(国民総所得)の水準です。世界銀行では、一人当たりGNIの水準をもとに各国を高、中、低所得国と分類しており、その中の中所得国以下(一人当たりGNIが10,725ドル未満の国)をエマージング国と分類することがあります。また、エマージング国といえばBRICs、VISTA、ネクスト11などの括りで紹介されることも増えています。エマージング債券とはこうしたエマージング国の政府およびその他公営・民間企業が発行した債券です。発行通貨によって外貨建て(米ドル、ユーロなど)、現地通貨建てに大別され、債券の特性も異なるため、それぞれに代表的なインデックス(後述)が存在します。

過去、脆弱なファンダメンタルズを理由にエマージング国で多くの経済危機が発生し、「先進国は安定要因、エマージング国はリスク要因」という考え方が主流でしたが、現在ではエマージング国のファンダメンタルズも大きく改善傾向にあり、エマージング債券への資金流入が増加しています(図表1)。とりわけ、主要エマージング国の政府債務残高のGDPに占める割合は低下傾向にあり、主要先進国と比べても低い水準にある国が増えてきています。

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