PIMCOの視点

アジア・クレジット市場:魅力的な投資機会が見込める2019年のハイイールド債

PIMCOではアジアのハイイールド債を投資適格債よりも選好しています。これまでボラティリティは高かったものの、特に米国や他のエマージング市場のハイイールド債に比べて魅力的とみられるバリュエーションがその理由です。

2018年の米ドル建てのアジア・クレジット市場は、ベンチマークのJ.P.モルガン・アジア・クレジット指数(JACI)に代表されるとおり、5年ぶりにマイナスのリターン(-0.77%)となりました。同指数のハイイールド債部分も3.2%下落しています1。米連邦準備制度理事会(FRB)の引締め政策と中国国内のデレバレッジ(債務削減)推進により、昨年は全般的に向かい風の強い状況でした。しかし今年のアジア・クレジット市場は、政府による政策がファンダメンタルズのマイナス要因を打ち消し、需給要因もプラスに転じ、バリュエーションの魅力も増していることから、PIMCOでは力強いパフォーマンスが期待できるとみています。

ポートフォリオにおいては、アジアのハイイールド債を選好しています。投資適格債に比べてこれまで以上にボラティリティは高かったものの、バリュエーションはより魅力的だとみているためです。アジアの投資適格債のスプレッドは昨年拡大したものの、米国では投資適格債の発行企業が、新規発行時に投資家に非常に有利なコンセッションを(権利や義務を定めた契約条項)与えているため、スプレッド縮小の余地は限られたものになるとみられます。一方で、昨年大きくスプレッドが拡大したアジアのハイイールド債は、米国や他のエマージング市場のハイイールド債に比べて相対的に魅力があります。

幅広いセクターの動向を追いながら、割安な水準で大量な発行が見込まれる新規債券に有利な条件で投資できる債券のアクティブ運用会社にとって、今年は興味深い投資機会が訪れると考えています。現時点でハイイールド債を選好していますが、エクスポージャーには慎重な姿勢を維持し、リスク管理とリターン追求には、注意深い銘柄選択とアクティブなポートフォリオ管理がきわめて重要だと考えています。

アジア・クレジット市場:魅力的な投資機会が見込める2019年のハイイールド債

市場環境:バリュエーション、ファンダメンタルズ、需給要因ともに改善

バリュエーション  2018年のアジア市場のアンダーパフォーマンスは、債券投資家にとって今年好機をもたらすと期待され、特に先進国やエマージング市場など他のグローバルなクレジット資産に比べ有利とみています。米中貿易摩擦の否定的な見出しに加えアジアの需要減退も伴い、昨年のJACIのスプレッドは大きく広がり(+88bps)、ハイイールド債部分も244bps拡大しました。このような変化によりアジア・クレジット市場は、減税と加速する経済成長の追い風を受けた米国のみならず、同程度の格付けのエマージング社債のパフォーマンスをも下回りました。急激な価格調整を経た現在のスプレッド水準は、更なるダウンサイドの際のバッファーとなりうる高いキャリーを提供してくれます。また、利回りも十分に魅力的な水準にまで戻り、JACIの最低利回り(デフォルトの場合を除いて投資家が期待できる最低限の利回り)は5.19%で、JACIハイイールド社債は8.79%となっています2

今年1、2月に市場が大きく持ち直した点に注意する必要はありますが、昨年のスプレッド拡大を踏まえると、相対的なバリュエーションは依然として魅力的だといえるでしょう(図表を参照)。

アジア・ハイイールド債のバリュエーションは米国のハイイールド債に比べて魅力的

アジア・クレジット市場:魅力的な投資機会が見込める2019年のハイイールド債

ファンダメンタルズ  アジア・クレジット市場はばらつきが大きく、17カ国の多様なセクターにベンチマーク債が500以上存在しています。現在のアジアのマクロ経済の動きについては、「アジア市場2019年見通し」でご紹介しましたが、アジア・クレジット市場の投資家向けには二つの重要なテーマがあります。一つは米中の貿易摩擦です。まだ解決には至っていませんが、両国が建設的な対話を進めていることに期待感を持っています。さらに重要なことは、両国の政策担当者と中央銀行がどちらも現在の危うい事態を理解している点です。FRBは今年金融引き締め政策については忍耐強く対応する方針を示唆しており、中国当局は経済成長を支えるために金融および財政政策の拡大に努めています。これらの二つの変化はアジア・クレジット市場にとってプラスとなると考えています。

もう一つのテーマは、昨年シャドーバンキングの重石となり活動縮小にそれなりに効果のあった、中国国内でのデレバレッジ(債務削減)推進政策の停止です。貿易摩擦が加速するにしたがって、クレジットに対する需要は信頼感とともに減退していきました。直近の政策は成長の安定化にシフトし、それが政策担当者による、ある程度の財政や与信の緩和策につながることが見込まれます。銀行が融資を躊躇しがちな私有企業に対して与信を促すよう、政策当局が関与を深めていることは安心材料と言えるでしょう。レバレッジ拡大により、中国産業部門の債券発行企業の財務内容は悪化しています。政府はそれらの企業に対するプレッシャー緩和のため、減税、私有企業向けの専用貸出枠の設定、信用補強手段などの政策を発表しました。しかし、それらの政策実現には時間を要し、その効果が見られるのは年後半になると予想しています。

需給要因  2017年の記録的な水準からは下がったとはいえ、昨年のクレジット市場の供給は、総発行額で史上2番目の大きさでした。国内のクレジット市場が停滞したため、中国のハイイールド銘柄の純供給が目立って大きなものとなりました。今年は、総発行額は同じような水準となることが予想されますが、借り換えニーズによるものが多く、その大半は投資適格企業や金融機関で、市場への影響は比較的小さいものとなるでしょう。中国のオンショア市場の流動性は著しく改善し、利回りの低い銘柄でも、数銘柄がオーバー・サブスクリプション(需要超過)と報告されています。国内外で起債可能な一部のハイイールド企業がドル建てのオフショア市場で起債することも予想されますが、供給過剰のプレッシャーは大きく緩和するでしょう。

一方需要面では、新たな資金調達ニーズを携えた中国の投資家が地場の市場に戻ってきたため、市場心理全は好転してきました。資産配分のマンデートを受けた中国の証券会社や銀行は、起債市場での取引に積極的な動きを見せています。そのほかにも、アジアのプライベートバンクや地方のリアル・マネーファンド、世界の市場で柔軟なマンデートを持った債券投資家などが市場の買い手となっています。これらの買い手を呼び戻したのは魅力的なバリュエーションで、アジアのファンドでもエマージング外貨建て債ファンドのカテゴリーでも、資金流入に転じています。

セクター別まとめ:慎重な銘柄選択が鍵

アジアの銀行の資産の質が懸念材料に

経済成長が全般的に鈍化する中、アジアの銀行にとって資産の質が懸念材料になりつつあります。既にインドの銀行資産の質と収益性の大きな毀損は明らかです。不良債権に関する巨額の損失は峠を越えたものの、インドの銀行の資本規制と企業の借り入れ意欲の減退から、貸し出しは引き続き伸び悩むと予想しています。

インド以外のアジア地域については、信用コストは徐々に上昇するものの、銀行の資本は総じて潤沢であり、事業環境のさらなる悪化にも耐えられるとみています。しかし、今後緩和政策の一環として、中国政府は約2,500億ドルに上る中国の銀行システムの利益を、経済成長の下支えのために動員することになるでしょう。銀行は都市部の雇用を安定させ、業績不振の企業を救済するために、中小企業に対する貸出金利引き下げを迫られることになるかもしれません。また、苦境に陥った私有企業の発行した債券の借り換えのため、何らかの信用リスク緩和の保証手段の発行を余儀なくされるかもしれません。また、住宅ローン金利引き下げの可能性も十分にあります。これらの結果、銀行は前年比引当前収益が今年は低下する可能性が高くなるでしょう。

特に世界の銀行システム上重要と考えられる巨大銀行(G-SIBs、Global Systematically Important Banks)以外の中国の銀行は、資本の使用拡大により、自己資本比率改善が後手に回っていました。メガバンクについては、PIMCOの推定では、G20の総損失吸収力(TLAC、Total Loss-Absorbing Capacity)の要件を満たすには約3,500億ドル資本が不足しており、これがオンショア・オフショア両市場での供給に大きく影を落とすと予想しています。

中国不動産セクター:ハイイールド債投資家向けの魅力的な投資機会が存在

中国の一部の大手不動産開発業者が発行するハイイールド債は、今年も依然として魅力的だと考えています。中国の不動産市場全体において、ハードランディングは避けられるでしょう。政策による規制強化のため、2018年第4四半期には売上成長率はマイナスに落ち込んだものの、不動産市場は昨年堅調に推移しました。今年もさらに5~10%ほどの低下はあるかもしれませんが、対外貿易圧力によって、政府は消費の底上げや不動産市場に対する緩和措置などにより、経済活性化の方法を模索する可能性が高いでしょう。政策による活性化の手段としては、不動産開発業者に対する与信条件の緩和、上限価格規制の緩和、住宅購入規制の一部緩和、住宅ローン金利の引き下げ、住宅ローンの割り当て条件の改善などが考えられます。ここ数カ月では、地方政府レベルでの段階的な規制緩和の兆候も確認されています。

この数年、もう1つの特筆すべきトレンドは不動産セクター内の統合の加速です。2006年には、中国の不動産開発業者上位10社のマーケットシェアは5.4%に過ぎませんでしたが、昨年には30%近くまで上昇しています。大手の開発業者は、低コストの幅広い資金調達手段への道が開けており、政府の規制緩和の恩恵も受けています。そのため、ここ数四半期でデレバレッジ(債務削減)に着手し始めた業界の統合推進企業に注目しています。

BB格とB格の中国不動産企業の社債のバリュエーションは非常に魅力的で、2017年末以来、スプレッドはそれぞれ約200bps、240bps拡大し、利回りは現在、それぞれ約7.3%、9.3%となっています(出所:J.P.モルガン・リサーチ)。2年債、3年債は7.5%から10%のクーポンで発行され、キャリーによるクッションは魅力的で、需要を下支えするでしょう。

苦戦が続く中国地方政府の資金調達機関(LGFV)

2019年もLGFVは借り換えに苦労する年になるとみています。中国の有力金融データ供給会社の1つであるWINDの市場調査とデータによれば、今年発行され年内に満期となる短期債(360日以内)を除き、約1.5兆人民元(約2,000億ドル)のオンショアLGFV債が今年満期を迎えると推定されています。満期となる債券に加え、今年約5,700憶人民元(800億ドル)のオンショアLGFV債の買取請求権が有効となります。2019年に満期を迎える債券と買取請求権付となるLGFV債の総額は、中国GDPの約2%に当たり、これは非金融のオンショア社債の満期額および買取請求権付社債の総額の約三分の一に相当します。買取請求権付LGFV債のおよそ半分はハイイールド債です。

オンショアでの借り換え圧力により、今年はより多くのLGFVがオフショアのドル市場での資金調達に乗り出さざるを得なくなるとみており、満期を迎える約100億ドルのドル建てLGFV債が借り換え必要額に追加されることになるでしょう。満期を迎える省や直轄市レベルによるドル建てLGVF債については、政策による支援もあり、市場のデフォルト観測は低いものの、単独でみた信用力は脆弱で透明性に欠けることから、PIMCOでは慎重にみています。オフショア市場で直接資金調達ができない場合、中華人民共和国国家発展改革委員会(NDRC)は、LGFVがオンショアの人民元を外貨転するための緊急転換枠を設定しました。とはいえ、特に債務の割合が大きく、経済基盤が脆弱な省にある下級都市のLGFVが発行する債券については、慎重な姿勢を維持します。

市場心理の悪化が消費関連企業の成長に向かい風

昨年下期は自動車販売額が前年を下回るなど、中国の消費者心理は低下しました。ネット通販や消費関連企業は2018年度の収益予想を下方修正し、今年の成長予想にも慎重になっています。中国の「消費のアップグレード」は長期的なトレンドとして変わりませんが、短期的な成長は政府による刺激策と消費マインドの復活に依存しています。これまでのところの主要な財政緩和策である減税が、消費と企業収益率にとって好材料とはなるものの、力強さがみられた昨年の同時期に比べ、今年上期の収益は厳しいものになるでしょう。PIMCOでは、バランスシートが健全で長期的な成長が見込め、参入障壁の高い市場のリーディングカンパニーを選好する一方で、二流、三流企業のアンダーウエイトは維持します。一般的にはネット企業を選好していますが、ネットを取り巻く規制リスクには不透明性が高く、ボラティリティが高まる可能性もあります。

アジアのテクノロジー・セクターでは、今年は米中間の知的財産保護をめぐる緊張が影を落とすでしょう。アップルなどによる受注低下も、他のスマートフォン企業の成長だけではその穴を十分に埋められないとみられ、アジアのサプライチェーンに重石となるでしょう。しかしながら、今後も電子機器はますます高度化し、この地域で生産されるシリコン部品へのニーズも高まるため、長期的な需要は見込めます。明確な成長機会と価格決定力を持つ企業については前向きな見方を維持しています。

アジアの一部の地域では年内にも5Gによる移動通信の導入が開始されるとみられますが、当初の展開は規模も限定的で都市部に集中するため、通信事業会社による巨大な設備投資にはつながっていません。スマートフォンの普及が進む当地域では、データ拡大が引き続き収益要因となっています。市場統合が進み事業者間の価格競争圧力が依然として熾烈なインドを除き、アジアの主要通信事業会社のキャッシュフローとレバレッジは安定すると見ています。

アジアの石油・ガスセクターは底堅い

同セクターは国有企業が主流であり、前回の原油価格低迷以降、コスト管理や設備投資の面でかなり管理が強化されています。原油安ショックへの抵抗力は強まり、原油価格上昇を追い風にできる態勢も整っています。近年アジアでは、燃料補助金制度は概ね廃止されてきましたが、これは当セクターにとっては前進と言えます。しかし原油価格の急騰や現地通貨の急落により、そのような非効率な補助金制度が復活する可能性もあります。

金属・鉱業セクターの今年下半期の見通しは悪化

2015年から2017年の景気回復の波に乗り、このセクターの多くのハイイールド社債発行企業は、期待通りバランスシートを改善させてきました。昨年には、成長機会に改めて着目する企業も現れ始めました。一方で、中国当局の一連のサプライサイド政策を受け、多くのコモディティで供給の規律が緩んでいますが、景気サイクルの最終局面にある現在、需要見通しは危うくなっています。

中国による景気減速に対抗する今年上半期の刺激政策はある程度見込め、それが鉄鋼石などの原材料や(中国の建築事業に向けた)鉄鋼などへの需要を引き伸ばすかもしれません。しかし、下半期は不動産市場の軟化により需要は減退し、一部のコモディティに対する見通しは悪化するでしょう。消費財向けや建設工事終盤で使用される卑金属も、大きく経済環境の影響を受けるでしょう。今年は当セクターのクレジットの格上げ余地はあまりなく、経済の動向を踏まえると、リスクに対するリターンはマイナス面に偏っているとPIMCOではみています。

公益セクターの多様化が投資機会を提供

再生可能エネルギー企業がハイイールド債券発行市場に新たに加わったことにより、公益セクターの多様化が進んできました。投資家にとっては、これまで大半が準政府の堅実な投資適格債企業だった当セクターにおいて分散機会が生まれています。しかしながら、当セクターの債券発行企業は、最近建設された再生可能エネルギーの発電所よりも高コストで電力を生産し、政府の補助金に依存しているため、近年リスクは高まっています。インドに見られる関税再交渉や電力供給合意の見直し、中国で現在も続く再生可能エネルギー事業者への政府補助金遅延などのようなダウンサイドリスクが考えられます。さらに一部の事業者の業績は、風力や太陽エネルギー利用への過度に楽観的な予測を下回っています。そのため、当セクターでは厳選した投資を実践しています。例えば、流動性リスクの高さから二桁の利回りで取引されている中国の再生可能エネルギー企業の社債は数多くありますが、中国政府による再生可能エネルギー補助金の継続方針が明確になるまで慎重な姿勢を維持しています。概してこのセクターは、当面高ベータ取引となるでしょう。

長期的には川下の中国のガス販売業者を好意的に見ています。国家クリーンエネルギー戦略の一環として、中国政府は天然ガスの消費を推進しており、全体の一次エネルギー消費に占める割合を、2017年の7%から、2020年には10%、2030年には15%に引き上げる目標を設定しました。これは今後数年、年間二桁の消費の伸びを意味しています。NDRCによれば、昨年中国のガス消費量は前年比18.1%増加しましたが、PIMCOでは今年もこの勢いは続くとみています。主要ガス販売業者の業績は引き続き業界平均を上回っており、堅実なフリーキャッシュフローと強固な信用指標を維持しています。

輸送インフラセクターは明るい見通し

空港、有料道路、コンテナ港などのアジアの輸送インフラ事業者は、旅客輸送の増加の恩恵を受けています。アジアのエマージング諸国では、一人当たりの輸送サービスの消費は依然として低く、成長の余地は大いにあります。このセクターは、債券投資家にとって安定した継続的なキャッシュフローをもたらしてくれるディフェンシブなセクターで、実物資産の十分な裏付けがあり、しばしば国による強力なサポートがみられます。アジアの多くの市場で規制環境が進化を続ける中、PIMCOでは関税設定メカニズムに透明性があり、安定的な規制環境の下にある発行体を選好しています。

中国のインフラ建設会社や機械メーカーは、今年政府による財政支出拡大の恩恵を受けると予想しています。2018年下半期以降、中国政府は経済安定化のため、鉄道、地下鉄、空港などの輸送インフラを中心としたインフラプロジェクトを支援する積極的な財政政策を打ち出してきました。最近NDRCは認可をスピードアップし、昨年12月以来、1.2兆人民元を超える輸送インフラプロジェクトを承認しています。6-12ヶ月の見通しとしては、インフラプロジェクトの主要契約企業が、収益とキャッシュフロー増大の恩恵を受けます。インフラへの支出拡大と健全な機械の入れ替え需要によって、建設機械メーカーについても前向きな見方をしています。

クレジット・スプレッドは魅力的ながら慎重な銘柄選択が必要

2018年のアジア市場のアンダーパフォーマンスは、債券投資家にとって今年好機をもたらすと期待され、特に先進国やエマージング市場など他のグローバルなクレジット資産に比べ有利とみています。これまでボラティリティは高かったものの、PIMCOではアジアのハイイールド債を投資適格債よりも選好しています。特に米国や他のエマージング市場のハイイールド債に比べて魅力的なバリュエーションがその理由です。

このようにハイイールド債を選好していますが、エクスポージャーには慎重な姿勢を維持し、このセクターにおけるリスク管理とリターン追求には、慎重な銘柄選択とアクティブなポートフォリオ管理がきわめて重要だと考えています。PIMCOがみる主要なリスクの1つが、アジアのハイイールド市場の資金の壁の問題です。銀行間取引上は豊富な流動性が確保できているにもかかわらず、信用力の弱い発行体は資本市場で資金調達を渇望する状況です。もしこの問題に政府が取り組まなければ、中国オンショア市場でデフォルトが継続し、市場は信頼感を失い、次第にオフショアの銘柄に波及することも想定されます。

1出所: J.P.モルガン・アジア・クレジット指数 2018年12月31日現在
2出所: 2018年12月31日現在のJACIとJACI HY指数の最低利回り。値はJ.P.モルガンによる
著者

Stephen Chang

ポートフォリオ・マネージャー

Abhijeet Neogy

エマージング市場社債担当のポートフォリオ・マネージャー

Lucien Lu

ポートフォリオ・マネージャー

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