こ数年にわたって、エマージング市場では記録的なボラティリティ上昇局面やパフォーマンスの悪化が続いたため、投資家は「エマージング市場への長期投資」というテーマが成り立つのかどうか疑念を抱くようになりました。今年に入ってリターンは大幅に上昇していますが、このままエマージング市場の魅力は蘇るのでしょうか。それとも、乱高下するパターンに逆戻りするのでしょうか。PIMCOでは、エマージング投資の好機が到来したとみていますが、元本の損失を回避するため、足元のマクロ経済リスクを念頭に、入念にボトムアップ分析をすることが重要です。

ここ最近、米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派的な姿勢がドル高に歯止めをかけ、各国の中央銀行による低金利政策の長期化が利回り追求の動きを後押しするなど、世界の経済および金融情勢は良好に推移しています。また、エネルギー価格は供給量の大幅減少を受けて下げ止まっている様子で、他方中国政府は、バランス調整と人民元の引き下げを順調に進めています(直近のセキュラー・アウトルックをご参照ください)。一方、エマージング市場内部でも、経済成長と経常収支が改善しつつあるなど、ファンダメンタルズには安定化の兆しが確認されています。このような前向きな動向とは対照的に、重大なリスクも残されています。たとえば、世界的なリスク回避の動きが再燃すれば、グローバル市場の影響を受けやすいエマージング市場はマイナスに作用する可能性が高いでしょう。

とはいえ、エマージング市場のファンダメンタルズは改善しており、より楽観的にエマージング市場への投資にアプローチできる環境となっています。エマージング市場に対する中長期的なアロケーションの引き上げを検討する投資家にとっては、外貨建て市場と現地通貨建て市場の両方において投資機会が存在します。エマージング市場のバリュエーションは、クレジットのファンダメンタルズや、低利回りもしくはマイナス利回りという先進国市場の足元の状況と比べても魅力的ですし、長期の戦略的な投資家の割合が高まる一方で、債券の純発行額が2008年の世界金融危機後の水準以下となるなど、市場のテクニカル面も良好となっています。

更に、トータルリターンの観点から見ると、エマージング債券のバリュエーションは割安な状況にあり、且つ、先進国債券と比較するとキャリーも大きいため、長期的に見るとエマージング債券が先進国債券に対しアンダーパフォームする分起点に至るには多少の距離があると言えます。これらの点を踏まえると、エマージング市場を対象とするアクティブ運用の見通しは、慎重姿勢を維持しつつも明るいものだと言えるでしょう。      

 


エマージング市場のムード転

エマージング市場への投資ムードは、一段と前向きになっています。7 月末現在のトータルリターンは、外貨建てエマージング資産(JPモルガンEMBIグローバル・インデックス)が12%超、エマージング社債(JPモルガンCEMBIディバーシファイド・インデックス)が10%、現地通貨建てエマージング資産(JPモルガンGBI-EM-GDインデックス)が14%、エマージング通貨(JPモルガンELMI+)が6%となっています。 このようなリターンの高さに注目すれば、ここでエマージング投資のリスクと投資機会のバランスを詳細に分析し、将来のリターンの見通しを評価するべきと言えるでしょう。

初めに、当面、改善の兆しがみられるエマージング市場のファンダメンタルズに注目してみましょう。米ドル高の流れが止まり、コモディティ市場が安定するなかで、中国の見通しは不安定ながらもゆっくりとした進展を続けており、ハードランディングは想定されていません。2013年以降のエマージング通貨の下落はフェアバリューを下回るケースもあるほど大幅なもので、これがエマージング市場全体においては重要なファンダメンタルズ調整の転機となっています。発表頻度の高い指標は経済の安定を示し、先行指標が経済活動の緩やかな回復の兆候をみせるなど、経済成長は加速しつつあります。

次に、インフレ動向に注目すると、総合消費者物価指数(CPI)は全般に頭打ちで、一部では高い水準から低下する兆しがみられ、物価の上昇圧力は後退しています。さらに重要な点は、当初は通貨安と輸入減少によって、最近では国際競争力の改善と輸出増加を通じて、エマージング諸国の国際収支が大幅に改善している点です。

バランスシートの修復も緩やかに進んでいます。エマージング市場では、過去3年間にわたるコモディティ価格の下落、世界的な貿易の減少、為替レートの下落に伴い財政収支と経常収支が悪化するとともに、(外貨準備と政府系ファンド(SWF)の残高減少という形で)外貨貯蓄残高が減少しました。また、エマージング諸国の政策もこのような状況に合わせて変化しました。外貨準備の維持を目的とする柔軟な為替相場制度、高水準の政府助成金の削減、財政赤字削減のためのその他歳出の削減、予算策定に際しての保守的なマクロ経済指標やコモディティ価格の推計値の利用、などが代表的なものです。さらに、中央銀行が短期対外債務の償還や非金融系企業による外貨借り入れに対する監視を強めるなど、政策当局は企業の財務レバレッジに一段と注目するようになりました。

エマージング市場全体としては、政治的、地政学的緊張は緩和されているようにみえます。ブラジルでは、ルセフ大統領の弾劾手続きの開始と職務停止の決定が、統治能力再生の契機となったようです。不透明感や利益誘導型の政治は残っているものの、テメル暫定大統領の下で政策運営は前向きな方向に変わりました。一方、ロシアとウクライナの対立に関しては、地政学的緊張がウクライナ全体ではなく東部地域に限定される格好で「一時凍結」されたようです。ロシアとブラジルはエマージング市場でも最大規模の投資対象国であり、また、最大の問題を抱える国でもあります。このほか、アルゼンチン、インド、ペルーなどでは、産業界寄りの政権が誕生するなど、本来の姿を取り戻す動きもみられます。しかし、エマージング市場の政治的リスクや地政学的リスクは低いとか、それらのショックの影響が全くないというわけではありません。トルコやベネズエラのような例外もあります。とはいえ、一部の代表的なエマージング市場に関しては、これらのリスクは沈静化、または後退したように見受けられます。

最近になってエマージング市場の外的ショックに対する耐性が強まったことは、長期的なエマージング投資を後押しする材料と言えるでしょう。2008年以降市場イベントが比較的少なかったことには注目すべきで、アルゼンチンの形式的な債務不履行と、ウクライナの予防的な債務再編など、ソブリン債のデフォルトは固有の特別な事例に限定されています。また、エマージング諸国の企業のデフォルト率は、クレジット・サイクルが相当進んだ現状においても、米国のハイイールド企業と遜色ない水準であり、バランスシートは打撃を受けた可能性はあるものの回復不能なほどではない様子がうかがえ、これらはエマージング市場の長期的な回復力の強さを示しています。エマージング諸国は、先進諸国よりも対外債務残高が小さく、外貨貯蓄残高(外貨準備やSWF)が増加した状態で2008年の金融危機に突入しました。柔軟な為替相場制度の下で2013年以降では30~40%の通貨安となった結果政策対応の余地が広がり、さらに国内市場の厚みが増したことにより、景気循環に左右されにくくなりました。

 
 

より構造的な観点からエマージング経済を捉えると、近年の先進国経済との成長率の違いおよび中国に対する懸念が台頭しているものの、長期的には先進国経済と収斂する方向性は変わっていないようです。人口動態も良好であり、技術革新や投資を通じて生産性を伸ばす余地は大きく残っています。

また、政策の枠組みが改善傾向にあるほか、エマージング諸国を支える機関や制度の信頼性も保たれています。先進国市場で成長の牽引力が弱まるなかで、このように期待の持てるエマージング市場の要因はますます重要になりつつあります。

一定のリスクは残る
一方、世界的なリスク回避の動きが再燃すれば、引き続きグローバル市場の影響を受けやすいエマージング市場には、マイナスに作用する可能性が高いでしょう。コモディティ市場のさらなる下落、中国の問題に起因するボラティリティの上昇および不透明感の拡大、FRBの極端なタカ派転換などを契機として、短期的な見通しが容易にシフトすることも考えられます。

結局のところ、エマージング市場もグローバル経済の一部であり、ファンダメンタルズの観点からもテクニカル面からも、世界的なショックの影響から遮断されているわけではありません。また、連動して発生するショック(交易条件、金利、為替)の影響が複雑に絡み合うため、他のクレジット関連セクターよりも世界的なショックの影響を受けやすい傾向がみられます。これまで経験してきた「既知の」ショックに注目すると、現時点でリスクはやや下方に傾斜しているように思われます。PIMCOでは、中国の経済成長率はコンセンサス予想を下回り、人民元は7月末現在の1ドル=6.64人民元近辺からさらに5%下落すると予想しています。また、最近の経済指標を踏まえ、FRBがタカ派的な政策判断ミスを犯す可能性もあるとみています。一方、コモディティ価格は概ねレンジ圏内で推移する見通しです(2016年の原油価格予想は先物価格の水準並みの1バレル=50ドル)。しかしこれ以外にも、エマージング市場に影響を及ぼし得る「未知の」ショックは複数存在しています。

また、エマージング市場の内部にもリスクが潜んでいます。たとえば、数年にわたって需要低迷が続いたことを受けて、最近の正統な政策が放棄される可能性があります。コモディティ市場の下落と中国経済の低迷が重なった結果、エマージング市場で幅広く内需が縮小したことは重要な点であり、同時に、失業の増加と実質所得の減少を招きました。これに対して、エマージング諸国は政治体制を含めて政策転換を試みたものの、調整の過程はまだ道半ばであり、当面は個人消費を押し下げる公算が大きいとみられます。その結果、政治的リスク、地政学的リスクが再燃し、極端な政策に逆戻りするおそれがあります。

エマージング諸国が政治的にも有効に構造的な課題に対応し、経済成長を長期にわたって維持できるかどうかはまだ完全には検証されていません。メキシコ(ペニャニエト大統領が2012年から6年の任期を継続中)では野心的な構造改革が進められ、インド(モディ首相が2014年に就任)とアルゼンチン(マクリ大統領が2015年に就任)では改革志向の政権が誕生していますが、このような動きは依然として限定的です。また、現政権には、短期的なコストと長期的なメリットの比較を踏まえて、足元の問題に取り組むインセンティブがどの程度あるのかもはっきりしません。とはいえ、所得水準が低く、社会保障支出の必要性が高く、人口が増加傾向にあるエマージング社会において、改革の見送りに伴い景気が低迷する状況は大きなマイナスと言えるでしょう。

一方、国内外の課題に対処するアプローチが国によって異なるため、投資家にとっては銘柄の「選択ミス」に伴うレフト・テール(ネガティブ)リスクが高まっています。実際に、初期条件の違いやショックの性質を考慮したとしても、最近の世界的なショックに対するエマージング諸国の政策対応は極めて多様だと言えるでしょう。その結果、エマージング諸国の間では二極化が進行し、レバレッジや資金需要が高い国、国内経済がスタグフレーション色を強める国、幅広い業種に為替リスクが存在する国などが、最も脆弱な状態に陥りました。また、マイナスの影響を強く受けた一部の国に関しては、ダウンサイド・リスクが比較的深刻になるおそれがあります。市場には、このような状況がまだすべて織り込まれているわけではありません。

 
 

市場のテクニカル要因
エマージング市場には経済回復の前向きな兆候がある一方で内外にはダウンサイド・リスクもあることから、資産クラスとしての短期見通しを考える場合バリュエーションとテクニカル要因が重要となってきますが、PIMCOでは、現在は投資に適したタイミングであるとみています。

エマージング債券への投資は3年ほど厳しい状況が続いた後に、利回りが5.5~6.5%程度と2007年以前の水準に近づいているのに対し、先進国債券の利回りはマイナスに転じるケースや過去最低水準を更新するケースが大半を占めています。事実11兆7,000億ドル以上の先進国債券の利回りがマイナスに転じた現在、エマージング債券の方が先進国債券よりもバリュエーションの歪みは小さく、より多くのリスク・プレミアムが織り込まれていると主張することも可能でしょう。

また、信用力を考慮した場合でも、エマージング市場には先進国市場と比べて割安感があります。エマージング市場の外貨建て債券に関しては、ファンダメンタルズを分析する限り、リスク・プレミアムはデフォルト・リスクに十分見合った水準にあるケースがほとんどです。

一方テクニカル面でも顕著な改善がみられます。2013年以降の市場の大幅下落を受けて、投機的な個人の短期資金の多くが逃避した結果、市場が混乱した際にパニック売りが生じるリスクは低下しました。他方で長期的戦略に基づく資金は踏みとどまり、タイミングを見極めながらアロケーションを増やしています。年初来、エマージング債券の価格は大きく上昇してきたにもかかわらず、ここ最近、海外からの投資資金はわずかながら流入超過に転じています。一方で外貨建て債券の純発行額は減少しており、特に高水準の社債の純発行額がスプレッドの拡大要因となった近年の状況と比べると、供給側のテクニカルも改善しているようにみえます。また、現地通貨建て債券の市場では、年金基金や機関投資家の資産増加から国内投資家の役割が拡大し、国内投資を押し上げています。その結果、国内投資家と海外投資家のテクニカル上のバランスが改善され、現地通貨建て債券の利回りの短期的な変動を抑える効果が生じている点は重要です。このようなテクニカル動向の影響は、過去数年間に欧州、中南米のエマージングの現地通貨建て債券市場において、海外投資家のシェアが着実に縮小している状況からはっきりとうかがえます。

それでは、エマージング投資に伴うボラティリティの高さと損失の可能性についてはどのように考えるべきなのでしょうか。PIMCOでは、足元でエマージング市場の成長に必要なものは内外情勢の「安定」であって、必ずしも「大幅な改善」ではないとみています。市場価格にはダウンサイド・リスクが相応に織り込まれたこと、ファンダメンタルズが改善基調にあること、エマージング通貨の下落が進み一部では割安感が生じていること、などがその理由です。

また、FRBによる金融政策の正常化は、米国とエマージング諸国の経済成長と併存する限り、リスク資産にとって必ずしもマイナス要因ではありません。2013年の「テーパリング癇癪(量的緩和縮小に対する市場の過剰な反応)」の際に、FRBがタカ派的な判断ミスを犯すという懸念を背景に市場でパニックやセンチメントの悪化が生じた事例とは対照的に、遅いペースで着実に利上げを進めようとするFRBのハト派的な意向は、幅広く理解されています。

更に、トータルリターンの観点からは、エマージング債券が先進国債券よりもキャリーが大きいため、特に投資時のバリュエーションが割安な状況では、長期的にアンダーパフォームする分岐点に至るには多少の距離が存在します。たとえばJPモルガンEMBIGインデックス(7月末現在で利回りが5.4%、対米国債スプレッドが394ベーシスポイント)でみたエマージング外貨建て債券が、向こう5年間に米国投資適格債のリターンを下回るためには、同インデックスのスプレッドが615ベーシスポイントにまで拡大したうえで、さらにその水準にとどまる必要があります(図表4)。ちなみにリーマン・ショックが深刻だった時期の平均スプレッドは、650ベーシスポイントを上回る水準でした。


 

エマージング債券のスプレッドは米国ハイイールド債よりもわずかに小さいものの、ボラティリティを調整したベースでは、向こう1年で投資適格未満の社債の信用リスクに代わるものとして、魅力的なリターンが獲得可能であるとPIMCOではみています(図表5)。また、米国ハイイールド債などの資産クラスにとって、先進国債券のマイナス利回りはプラスに作用する可能性があるものの、先進国債券市場からの資金フローの規模はハイイールド債の運用残高を大きく上回るため、他の資産クラスにも影響は波及する可能性が非常に高いと考えられます。さらに、ハイイールド債ファンドは外貨建てエマージング・ファンドと比べて、流動性低下や換金停止のリスクが高まることも予想されます。


         

一方、現地通貨建て債券に注目すると、2013年以降、エマージング通貨は名目ベースで30~40%下落しており、ファンダメンタルズに基づくフェアバリューを下回ったと見受けられるケースもあります。先進国債券との実質利回り格差は拡大する一方、名目利回りの格差は過去最高に近い水準に達しています。このように高い利回りと割安な為替レートは、投資家にとっては高いキャリーとなり重要なバッファーとなるため、現地通貨建て債券に対する長期投資においては、損益分岐点が高くなります。実際、現時点で利回りが11.90%のブラジル5年国債を購入し、満期まで保有した場合、ブラジル・レアルが40%下落しない限りは投資元本に損失が発生しません(図表6)。この高水準のキャリーが長期にわたって累積すれば、その効果は非常に大きくなる可能性があります。ここ数年間はボラティリティの上昇がみられたものの、2007年以降エマージング資産は2桁のリターンをあげています。具体的には、外貨建て債券(JPモルガンEMBIGインデックス)の累積リターンが96%、現地通貨建て債券(JPモルガンGBI-EM-GDインデックス)の累積リターンが52%となっています(2016年7月31日現在)。

楽観的になる根拠
内外で突発的なリスクはくすぶっているものの、ファンダメンタルズやバリュエーションが改善していることを踏まえると、現在は戦略的に前向きな姿勢でエマージング投資に臨むべき時期と言えるでしょう。エマージング市場に対する戦略的なアロケーションの引き上げを検討する投資家にとっては、外貨建て市場と現地通貨建て市場の両方において投資機会が存在するとPIMCOでは考えています。外貨建て債券の投資テーマとしては、回復基調にある銘柄の選択、キャリーとロールダウンに魅力のある短期セクターのポジション、格上げやスプレッド縮小につながる信用力向上シナリオが描ける銘柄などに注目しています。

現地通貨建て債券では、インフレ見通しが改善基調にあり、中央銀行が金融緩和を推進している国で、「低金利の長期化」という世界的な利回りの見通しに呼応する利回りの高い短期債券に注目しています。また、クレジットの見通しが堅固で、中央銀行が先進国市場から派生するディスインフレ圧力に適切に対応している国の長期債にも妙味があると考えます。通貨に関しては、バリュエーションは割安になったものの米ドルに対し全体的に中立とするのではく、各通貨をより厳しく選別し、ロングとショートポジションを維持します。            



著者

Michael A. Gomez

エマージング市場ポートフォリオ・マネジメント・チームの統括責任者

Lupin Rahman

ソブリン・クレジットのグローバル統括責任者

Francesc Balcells

ポートフォリオ・マネージャー

Pramol Dhawan

ポートフォリオ・マネージャ

Luke Spajic

ポートフォリオ・マネージャー

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バークレイズ・グローバル総合クレジット・インデックス は、クレジットを対象とするバークレイズ総合インデックスのサブ・インデックスです。バークレイズ総合インデックスは、バークレイズ・グローバル総合インデックスのサブ・インデックスであり、米国総合インデックス、汎欧州総合インデックス、アジア太平洋総合インデックス、ユーロドル・インデックス、144A債インデックス、ユーロ円インデックスの投資適格のクレジット証券が含まれます。バークレイズ・グローバル総合インデックスは、政府債、社債、担保付証券を含む、グローバルな投資適格級の固定利付債のなかで特に流動性が高い銘柄を対象とします。このインデックスでは、全銘柄について「残高3億ドル以上」という流動性の制約が課されます。このインデックスは米ドル建てです。 バークレイズ米国総合インデックス は、SECに登録されたドル建て課税証券を代表するインデックスです。このインデックスは米国の投資適格固定利付債市場をカバーしており、政府債、社債、モーゲージ・パススルー証券、資産担保証券で構成されています。こうした主要セクターはさらに細分化されたサブ・インデックスに分けられ、それぞれのサブ・インデックスの値が定期的に算出され、発表されています。 バークレイズ投資適格社債インデックス は、バークレイズ米国クレジット・インデックスの社債のサブ・インデックスです。このインデックスは、コーポレートおよび非コーポレート・セクターを対象とし、満期、流動性、信用力の基準を満たす公募のドル建て社債、特定の外国証券、担保付証券を含みます。コーポレート・セクターは一般産業、公益企業、金融機関から構成され、米国企業と非米国企業の両方が含まれます。非コーポレート・セクターは政府債、国際機関債、外国機関債、外国地方政府債から構成されます。 BofAメリルリンチ米国BB‐Bハイイールド債コンストレインド・インデックスは、米国の国内市場で発行された 米ドル建てのBB格およびB格の公募社債のパフォーマンスを計測する目的で設計されています。適格債券は時価総額で加重され、個別発行体(ブルームバーグのティッカーによる)に対するアロケーションは2%未満に限定されます。制限を超えた発行体の債券は2%まで減額され、各債券の額面はプロラタで調整されます。同様に、2%未満の全ての発行体の債券の額面は、プロラタで増額されます。 JPモルガン・エマージング市場債券インデックス・グローバル(EMBIグローバル)は、エマージング市場の政府、準政府が発行した米ドル建て証券(ブレイディ債、ローン、ユーロボンド、現地市場の証券)のトータルリターンを計測するインデックスです。JPモルガン・エマージング市場社債インデックス( CEMBI )ディバーシファイド は、CEMBインデックスを独自の構成比率に変更したものです。社債残高の大きいインデックス構成国の比率を、適格債券の残高の額面金額の一定割合に制限しています。CEMBIディバーシファイド・インデックスでは、インデックス構成国の分散度が高く、よりバランスの良い比率となっています。このインデックスの構成国は、流動性の高いグローバルなエマージング社債のベンチマークで、エマージング市場の主体が発行する米ドル建て社債をカバーするCEMBIインデックスと同一です。 JPモルガン国債インデックス-エマージング市場-グローバル・ディバーシファイド・インデックス(GBI-EM-GD)は、包括的なエマージング市場のグローバル現地通貨建て債券インデックスであり、国際的な投資家がエクスポージャーを取得できる、定期的に取引され流動性が高い現地通貨建ての固定利付国債から構成されています。JPモルガン・エマージング現地通貨建て市場インデックス・プラス(ELMI+)は、貿易額が100億米ドル以上のエマージング市場国24ヵ国の現地通貨建て短期金融市場商品のトータルリターンを計測するインデックスです。MSCIエマージング市場インデックスは、 エマージング株式市場のパフォーマンスを測定するための、浮動株調整された時価総額加重インデックスです。このインデックスを構成する国は、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、チェコ共和国、エジプト、ハンガリー、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、メキシコ、モロッコ、ペルー、フィリピン、ポーランド、ロシア、南アフリカ、台湾、タイ、トルコの計21ヵ国です。 MSCIワールド・インデックスは、 先進国株式市場のパフォーマンスを測定するための、浮動株調整された時価総額加重インデックスです。このインデックスを構成する国は、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、アイルランド、イスラエル、イタリア、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポルトガル、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、米国の計24ヵ国です。インデックスに直接投資することはできません。