やかな歩みを続ける世界経済は7年以上にわて拡大を続けています。しかし、昨夏来の短期追い風が収まったあとは、どうなるのでしょうか。ポピュリストの圧力が高まり、非伝統的な金融政策と財政緊縮の効果が逓減するなか、世界の主要国と地域は鍵となる政策をどのように転換してこれに対処するのでしょうか。5月8日から10日にかけてニューポートビーチで開催されたPIMCOの36回目の年次長期経済予測会議(セキュラー・フォーラム)では、こうした重要なテーマを中心に議論や討論が重ねられました。

今後5年のうちに、世界経済は金融、財政、通商、外交、為替の5つの政策分野で、その方向性と規模において重大な転換を迫られることになるでしょう。一部の政策転換については方向性が見えていますが、実際に政策がどのような筋道を辿るのか、それが世界経済や市場にどのような影響を与えるのか、また最終的な着地点がどうなるかは見えておらず、不確実性がきわめて高いのが現状です。今後5年というPIMCOの長期見通しでは、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを実施し、バランスシートを縮小するなかで、世界経済は「予備のタイヤなしで運転」しているようなもので、具体化しつつある財政政策への転換も、それだけでは、持続的な形で世界経済の成長見通しを押し上げることにならないとみています。

さらに、中国の経済成長とユーロ圏の安定性の見通しについては、ダウンサイド・リスクが高まりつつあるとみています。昨今言われているよ うに、景気拡大に寿命はないのかもしれませんが、歴史を指針とするなら、向こう5年のどこかの時点で景気後退に陥る確率は、70%前後にのぼるとみられます。次の景気後退がいつ起きるにせよ、ニュー・ニュートラルの世界では、中央銀行の利下げ余地は限られたものになります。また、国債残高が既に高水準にあるなか、米国、中国、ドイツを除いた国は財政出動に消極的であり、財政政策も限定的なものになるでしょう。 2016年5月の前回のセキュラー・フォーラム以降、世界経済は予想を上回る成長を見せています。英国の欧州連合(EU)離脱や米国の大統領選の結果も市場は意に介さず、相場はむしろ上昇しました。リスク選好度合いが旺盛なことから、株価のバリュエーションが上昇する一方で、クレジットのスプレッドは縮小し、実現ボラティリティは低水準にとどまっています。しかし現状では警戒感に欠ける市場参加者も多く、中期的なリスクが積み上がっているとPIMCOではみてこいます。いずれリスクが再び織りまれて市場が調整され、場合によってはオーバーシュートする事態に備え、投資家は短期的な上昇局面を捉えて、現金を積み増しておくことを検討すべきだと考えます。

3日間のセキュラー・フォーラムでは例年通り、政治情勢、人口動態、テクノロジー、その他の基礎的トレンドなど、向こう3年から5年の世界経済と金融市場に影響を与える主要な要因の特定に焦点が当てられました。PIMCO独自の見解を導き出し、それを磨き上げるため、6名のゲスト・スピーカーの見解を拝聴するとともに、ビジネススクールを卒業したばかりの新入社員のフレッシュな意見も取り入れ、グローバル・アドバイザリー・ボードのメンバーも交えて、世界各地から集結したPIMCOの投資プロフェッショナルが活発な議論を展開しました。セキュラー・フォーラムの目的は、例年通り、世界経済と経済政策の先行きについて基本シナリオを策定し、そのシナリオから大きく乖離する可能性のあるレフト・テール(ダウンサイド)シナリオとライト・テール(アップサイド)シナリオを分析することにあります。

セキュラー・フォーラムは、PIMCOの投資プロセスの基盤を成すものであり、規律ある「トップダウン」のマクロ見通しと、個別銘柄、企業、セクター、国ごとの精緻な「ボトムアップ」リサーチを繋ぐものだと言えます。未来を正確に予言できる投資家はいませんが、PIMCOには40年以上にわたって磨き上げてきたプロセスがあります。このプロセスに従って顧客の皆様に代わって資産を運用することで、元本の保全と利回りの提供を目指しつつ、ベンチマーク並みのボラティリティで、ベンチマークを上回るリターンを追求することが可能になっています。セキュラー・フォーラムはこのプロセスに役立つ構想や概念、羅針盤を提供する場であり、PIMCOでは時間と場を割いて新しい考え方を検証し、さらにそれを前進、または再確認、あるいは刷新する努力を続けています。たとえば今年は、認知神経科学の専門家を招いて知見を得ました。フォーラムではこれまでも、過去の結論を徹底的に検証するプロセスを設けてきましたが、今回の講演により、PIMCOの常識的な見方を問い直し、現実のデータ分析を曇らせる恐れのある、楽観的バイアスを緩和するための新たな視点を得ることができました。相反するデータがあるにもかかわらず、投資家は往々にして無意識の楽観的バイアスにより、足元の好調なトレンドをそのまま将来に延長する恐れがあります。楽観主義にはそれなりの理由があるのかもしれませんが、こうした結論を導く分析はバイアスと無縁なものでなければなりません。

要すれば、PIMCOのセキュラー・フォーラムは考え方と行動の両面に関わるもので、将来の世界経済の先行きに対するビジョンを明確に描くことにより、それを現実の投資判断に活かそうとするものです。

2016年の長期経済予測を振り返る:安定的だがその持続性には懸念

今回のセキュラー・フォーラムの議論を始めるにあたり、昨年5月のフォーラムでの結論を簡単に振り返りました。基本的な見方として、世界経済はわずかな成長と低インフレで辛うじて「失速を免れる」程度の拡大を続けているに過ぎず、この安定性は表面的なものであり、その持続性に懸念があると結論づけました。世界経済が辛うじて破綻を免れてきた要因は、量的緩和やゼロ金利、マイナス金利政策などの非伝統的な金融政策が大規模に実施されたこと、一部の主要エマージング諸国において借り入れによる投資ブーム(バブル?)が発生したことであり、2016年時点では、こうした下支えの効果が長期的にはマイナスと言わないまでも、逓減するとみていました。

これがPIMCOの基本シナリオでしたが、ダウンサイド・リスクが増大しつつあり、金融政策の枯渇と過剰債務問題が、世界経済の回復と金融安定化の持続性の重大な脅威になりうる明確な可能性も予想していました。また、世界経済の見通しについてはライト・テール・シナリオも検討しました。具体的には、世界的な生産性の回復が投資と消費を喚起し、さらには「アニマル・スピリット」を活性化する可能性、各国の政策の重点が財政政策にシフトし、金融政策と財政政策が協調する「ヘリコプター・マネー」が導入される可能性にも注目しました。

見通しの確率分布にはレフト・テール(ダウンサイド)とライト・テール (アップサイド)の両方がありますが、前回のセキュラー・フォーラムでは、世界経済の安定性を脅かすリスクが上昇しつつあり、投資家は不確実性の高まりに見合ったリターンで報われるべき、というテーマに落ち着きました。また、「安定的だがその持続性には懸念」という見通しに沿った戦略を構築しました。

4つの重大な疑問

2016年5月以降様々な出来事がありました。実際、2016年12月のPIMCOシクリカル・フォーラム(短期経済予測会議)では次のような見解をまとめています。

「高い水準で増え続ける債務残高、金融政策手段の枯渇、ポピュリズムの台頭という、PIMCOが長期的に想定していた3つの大きなリスクが、5月以降にいずれも顕在化、あるいは現実味を増しました。……5月の時点では、年末までの間に、英国ではEU離脱の可決、米国ではトランプ氏の大統領選勝利、イタリアでは憲法改正の否決、そして市場がその結果を好感するという展開は、想定されていませんでした。」

2017年5月のフォーラムに先立ち、世界経済にとっての短期的な追い風が明確になりました。センチメントの変化―とりわけ大統領選以降の米国におけるセンチメントの変化と、予想外に好調な世界経済指標、そして非伝統的な金融政策と財政緊縮策という組み合わせが、金融政策の正常化と景気刺激的な財政政策の組み合わせに転換されるとの見通しが相俟って、多くの市場関係者は、米国とおそらく世界経済が「新たなパラダイム」へ転換しつつあるという考え方に魅了されました。

以上までを与件として、長期的な課題を正しく捉えるには、今年のフォーラムで提示された4つの重大な疑問に答えていかねばなりません。

  1. 非伝統的な金融政策の終わりはどうなるのか。そもそも終わりはあるのか。
  2. 米国の財政政策の転換は世界貿易を制限する保護主義に勝るのか。
  3. 政治の分極化やポピュリズムは、長期的に通商政策、防衛政策、為替政策にどのような影響を与えるのか。
  4. 中国では、今年秋の共産党第19回全国代表大会を受けて、経済、貿易、指導部、対外政策の転換が予想されるが、政策当局はこれをどのように乗り越えていくのか。

迫る方向転換

これらの疑問に関して、フォーラム全体を通じてゲスト・スピーカーやグローバル・アドバイザリー・ボードのメンバーの意見を伺い、参加者同士が議論を重ねるなかで、1つの共通のテーマが浮上しました。今後5年のうちに、金融、財政、通商、外交、為替の5つの分野の政策がその方向性と規模を大きく転換する可能性があり、世界市場はこれに対峙しなければならないというテーマです。

投資家にとっての課題は、次のようにまとめられます。前述の5分野の政策は、多くの場合、転換の方向は見えているものの(米国では財政刺激策を拡大し、金融緩和策を縮小する方向)、実際に政策がどのような道筋をたどるのか、世界経済や市場への影響や最終的な着地点は見えておらず、不確実性が高いのが現状です。政策の方向を転換するという意思はその成功を保証するものではなく、政策を実施する計画はその道筋を規定するものではありません。そして市場の反応により、政策の最終的な着地点は変わる可能性があります。こうした理由から、投資家はこれらの政策転換を 1つ1つ特定して吟味し、政策の成功が追い風となる市場に投資し、失敗する可能性のある政策に対しては防御を固める必要があります。

非伝統的な金融政策からの転換の可能性

時間を要し、場合によっては収集がつかなくなる非伝統的金融政策からの脱却を、中央銀行が進める意思があるかどうか、あるとすればどのように進めるのかはひとつの大きな疑問です。フォーラムの議論で何人かが指摘したように、量的緩和第3弾(QE3)が終了して3年近くが経った現時点でも、FRBが4.5兆ドルのバランスシートをどのような計画で通常の水準に縮小するかが、ほとんど明らかになっていないのは驚きです。本稿の執筆時点で、FRBは以下の重要な点を解決しておらず、決めかねているようにも見えます。縮小プロセスをどう進めるのか―受動的に進めるのか、予め予想したプロセスで進めるのか(モーゲージ債のポジションの縮小を、受動的かつ予測可能なプロセスで進めることはできません)。いつ開始するのか。どのようなペースで進めるのか。どのくらいの時間をかけるのか。最終的な水準をどうするのか。言うまでもないことですが、(FRBやPIMCOの見立て通り)QE1、QE2、QE3が長期物の米国債やモーゲージ債のターム・プレミアムを引き下げたとすれば、ポジションの縮小はターム・プレミアムを押し上げ、ひいては長期債の利回りや住宅ローン金利を押し上げることになります。PIMCOの長期見通しでは、米国の利回り曲線にプラスのターム・プレミアムが復活するとみています。

フォーラムの議論では、FRBの最終的なバランスシートの規模は約3.5兆ドルになるとの意見で一致しましたが、それは今後数年をかけてわずかに1兆ドルの削減にとどまることになります。

欧州中央銀行(ECB)に関しては、バランスシートを今後どうするのかはさらに不透明です。PIMCOの基本シナリオでは、ECBは2018年いっぱいバランスシートを拡大し続けるものの、経済成長率とインフレ見通しを勘案しながら、月間の買い入れペースを落とし始めるとみています。このシナリオでは、コア・インフレ率とインフレ見通しは引き続きECBのインフレ目標を下回りますが、ECB理事会の過半数がどこかの時点でマイナス金利政策から脱却し、預金ファシリティの金利をプラスに引き上げる意向を示すと予想しています。おそらくその時期は、3年から5年というPIMCOの長期見通しの半ばになるとみられます。(これはECBのマリオ・ドラギ総裁の任期が満了する2019年10月と同時期です)。以上が基本的な見通しですが、見通しの確率分布のテールは厚みを増しており、ECBは昨年PIMCOが予想したほど、信頼性のあるディスインフレ対策をとることができないようにみえます。

FRBとECBに関する以上のシナリオを踏まえて、日銀の非伝統的な金融政策の方向性についても議論しました。基本シナリオでは、足元で「ゼロ近辺」にある10年物国債利回りの目標水準の引き上げはごくわずかにとどまるとみています。ただ、イールド・ターゲットを維持するにはバランスシートの拡大が必要なことから、バランスシートは拡大を続け、仮に通貨供給を裏付けとする財政政策の導入が正式に試されるとすれば、拡大が加速することになるとみられます。

次の景気後退がいつになるにせよ、過去のサイクルに比べてFRBをはじめとする中央銀行の利下げ余地は小さくなります。次の世界的な景気後退局面で財政政策が金融政策を完全に穴埋めできるとは思えません。

通商政策の転換:落とし穴は避けられるのか?

向こう12カ月では、保護主義の台頭や世界的な貿易戦争が勃発する確率は低下したとみています。向こう 3~5年でも、リスクは依然小さくはないものの、世界的な貿易戦争は回避されるというのが基本的な見方です。ゲスト・スピーカーの見解に基づくと、リスク・シナリオの中心となるのは、米国が世界貿易機関(WTO)から一方的に脱退して世界貿易戦争が勃発することではなく、米通商代表部のロバート・ライトハイザー代表が「逸脱」と呼ぶ、WTOの紛争解決フォーラムの枠組から外れたプロセスで、命運を懸けた二国間貿易交渉が米中間で再開されることだと考えられます。中国は巨額の対米黒字を抱えているため、米国市場のアクセスを失うという脅しに直面すれば、交渉のテーブルに着く可能性があります。しかし一方の米国もまた、米企業に対する対応や人民元の切り下げ、巨額の米国債売却のリスクに対して脆弱な立場にあります。レフト・テール・シナリオをまとめると、このように米中二国間の貿易交渉は激化しかねず、双方の誤算が重なって、それに伴う外部不経済が世界経済と金融市場全体に悪影響を及ぼしかねないリスクを想定しています。しかしこれは基本シナリオではありま せん。また、ライト・テール・シナリオも存在しています。トランプ政権は発足から日も浅く、「アメリカファースト」の通商政策に関して詳細はほとんど提示されていません。しかしながら、法人税の抜本改革やインフラ投資、規制緩和関連の妥当な課題を組み合わせた場合、市場開放と知的財産権保護、米国への企業投資の促進に的を絞った通商政策は、長期予測期間の終盤に向けて米国の経済成長率と企業収益にプラスになる可能性があります。

米国の財政政策転換の可能性

PIMCOの基本シナリオでは、向こう3~5年間の平均で、米国のGDP成長率を2%、インフレ率を2%と予想しています。フォーラムでは、この基本シナリオに対するリスク・バランスに焦点を絞って議論しました。

強気派からは、米国をはじめ世界的にも、非伝統的な金融政策一辺倒から、経済の規制緩和と拡張的な財政政策の組み合わせにより、バランスの取れたポリシー・ミックスへと転換が図られており、これを視野に入れ始めるべきとの意見が聞かれました。この見方によれば、これらの政策は米経済を刺激し、「ニュー・ノーマル」で想定される低成長から浮揚させ、成長率を金融危機後の平均である2%を大幅に上回る水準に押し上げる可能性があります。このライト・テール・シナリオでは、共和党政権と議会が法人税体系の改革をはじめ、エネルギー、金融、環境、医療、労働市場関連の規制の合理化、社会保障制度の合理化などの大胆な課題に取り組むことになります。財政政策、インフラ投資、規制緩和は生産性を押し上げ、長期的に持続可能な形で成長率を高め、ひいてはアニマル・スピリットを活性化し、投資家の楽観的見方を後押しするでしょう。政策とは無関係に米国の生産性が予想以上に上昇する可能性もあります。また、FRBが巧妙に利上げとバランスシート縮小を進めることができれば、金利は上昇するものの落ち着いたプロセスとなり、利回りはフォワード・カーブに織り込まれている水準よりは若干高いながらも、金融危機前のオールド・ノーマルな世界で定着していた水準を大幅に下回る水準に収斂するでしょう。

米国の見通しに対するリスクは、ダウンサイドに傾いているとの意見も聞かれました。このシナリオでは、最終的に議会で法案化され、大統領が署名する財政パッケージの規模が縮小されるとみています。減税と違って税制改革は実行が難しく、首尾よく実行するのはさらに難しいものです(前回のこうした改革は1986年税制改革法に遡らなければなりません)。さらに(これは一部のゲスト・スピーカーの見解とも一致しますが)、国境調整税の税収がなくなり、最終的な財政パッケージが均衡予算目標に見合うように法人税減税やインフラ投資の規模が縮小された場合、(3年から5年という長期ではより重要となる)設備投資の増加とインフラ整備によって、生産性上昇のペースが加速するサプライサイドの効果も低減します。フォーラムのスピーカーの1人が言及したように、景況感を刺激するのが最も安上がりな政策かもしれませんが、それを維持するにはどこかの時点で信頼できるデータの裏付けが必要です。もう1つ考慮しておくべき重要な点として、米経済が明らかに完全雇用に近づくなか、財政刺激による総需要の拡大は、生産性の上昇を伴わない限り、実質成長率以上にインフレ率を押し上げる恐れがあるということです。

これらをすべて考慮すると、PIMCOが提唱した「ニュー・ノーマル」「ニュー・ニュートラル」で想定される基本シナリオ、すなわち米経済の成長率を年率2%前後、インフレ率をFRBが目標とする2%に近い水準とする基本シナリオは、変わらないことを再確認しました。長期見通しの最終時点で、フェデラル・ファンド・レート(FF金利)はニュー・ニュートラルで想定される 2%から3%のレンジにとどまると予想していますが、そのレンジの下方に向かうリスクのほうが高いとみています。米国の見通し、さらには世界経済の見通しに対する重要な懸念材料は、景気循環のこの最後の段階で、 「予備のタイヤなしに運転」しているリスクです。(実は、「予備のタイヤなし」で世界経済の舵を取るリスクについては、PIMCOは2010年の時点で警鐘を鳴らしています)。次の景気後退がいつになるにせよ、過去のサイクルに比べてFRBをはじめとする中央銀行の利下げ余地は小さくなります。米国、中国、ドイツといった一部の国では、次の景気後退局面での「財政出動」の余地がいくらか残っていますが、国債残高が既に高水準にあるなか、次の世界的な景気後退局面で財政政策が金融政策を完全に穴埋めできるとは思えません。したがって、将来の景気後退が深刻であれば、中央銀行は量的緩和策や米国においての物価水準目標などを含め、非伝統的な金融政策を復活させる可能性があるとみられます。

中国が財政、通商、為替政策を転換する可能性

中国については、習近平国家主席の意図が見えにくく、経済改革の手腕が未知数であるなど不確実性が高いことに加え、金融市場の自由化、過大なレバレッジや影の銀行システムへの対処、さらに国有企業の資源や資本を転換するコスト管理で相当な困難に直面していることから、様々なシナリオを検討しました。基本シナリオでは、中国の経済成長率は5.5%前後に徐々に減速し、共産党第19回全国代表大会を受けて、習近平国家主席は「なりふり構わない成長」モデルからの脱却を目指すものとみています。基本シナリオでは、人民元レートは秩序だって切り下げられ、現状の資本規制は外貨準備の損失を1兆ドル未満に抑えるのに十分であるとみています。

楽観的なシナリオとして、習国家主席が第19回全国大会で見事な采配をふるい、固まった地盤を踏み台にして政策不全に終止符を打ち、経済の効率を高める主要な改革に乗り出すとの意見もありました。経済効率が高まればレバレッジにさほど依存することがなくなり、よりバランスが取れた、外国資本にとって魅力的な投資先になりえます。こうした楽観シナリオでは、経済成長率は足元の6.5%を上回る水準を維持し、壊滅的な人民元の切り下げは回避され、変動相場制への緩やかな移行がスムーズに進むと考えます。トランプ大統領と習国家主席は、通商政策、為替政策、さらには北朝鮮のミサイル計画の凍結や縮小などの地政学的問題も含め、重大な取引の合意に達することが考えられます。

しかしながら、中国については弱気シナリオも存在します。このレフト・テール・シナリオでは、習国家主席が行き過ぎて第19回全国大会は失敗に終わり、それをきっかけに政策が不発に終わる悪循環に陥り、2015年 8月を超えるパニックになることが予想されます。守旧派や国有企業改革への抵抗勢力が盛り返し、権力闘争は激化します。このダウンサイド・シナリオでは、経済は停滞し、デフォルトが相次ぎ、影の銀行システムが膨張して、経済成長率は急低下します。米国が中国からの輸入品全般の関税を引き上げ、これを契機に二国間の貿易戦争が勃発し、中国は世界経済を破壊しかねない人民元の切り下げを実施します。これにより資本逃避は加速し、巨額の外貨準備が流出し、中国人民銀行は為替レートのコントロールを維持するための引き締めを余儀なくされます。しかしながら、不動産価格と株価は暴落し、中央銀 行はペッグ制を断念せざるをえなくなり、人民元は変動制に移行、資本流出が加速し、世界市場にリスク・オフと不信感が蔓延するといったシナリオです。

最も可能性が高いのは基本シナリオですが、中国のリスクはいくぶん下方に偏っているとみています。

欧州:ポピュリズムに対応する対外政策の転換が為替政策にも影響を与える可能性

最悪のシナリオが現実になるかどうかはともかく、投資家は資産配分を考えるにあたり、英国のEU離脱や米大統領選、フランス、オランダ、イタリアでのポピュリスト政党の躍進で明らかになった反グローバリゼーションのうねりと政治の分極化を重く受け止め、向こう3~5年間はそれを考慮に入れておく必要があるでしょう。フランス大統領選でのエマニュエル・マクロン氏の勝利は重要で、ユーロにとっては好材料であり、フランスのトレンド成長率と雇用にプラスになる可能性があります。しかしながら、抜本的な改革への道筋をつけるのは容易ではなく、それにはマクロン大統領が議会の絶対過半数を掌握する必要があります。

PIMCOの長期見通しの基本シナリオでは、ユーロ圏の向こう5年間のトレンド成長率の平均を1.25%と予想し、インフレ率は1%から2%の間で推移するとみています。このマクロ経済見通しにはライト・テールもレフト・テールも存在しますが、今回のフォーラムの結論として、見通しに対するリスクは短期的には概ねバランスが取れているものの、見通し期間の終盤にかけてはリスクが高まり、ダウンサイドに傾くという見方でまとまりました。向こう5年間のユーロ圏にとって特に重大なのは、イタリアが単一通貨ユーロから離脱する懸念によって危機が引き起こされるリスクです。イタリアが実際にユーロ圏から離脱する可能性は極めて低いものの、来年のイタリア大統領選で反ユーロ政党「五つ星運動」の候補が勝利すればそれをきっかけとして、市場がリデノミネーション(通貨単位の変更)リスクを織り込んで危機を招く可能性は軽視できません。ECBにとっては、リデノミネーション・リスクがごくわずかだとしても、それに関連してリスク・プレミアムが上昇することで金融環境が引き締まり、波及メカニズムが鈍る可能性があります。

日本:金融政策および財政政策が転換する可能性はあるが、構造的な向かい風は残る

日本は引き続き厳しい状況に置かれています。第1に、2%のインフレ目標に信頼性があるとは考えていません。日本では中立金利とインフレ期待は落ち込んだままです。銀行や保険会社、年金基金への悪影響を考えれば、インフレ目標到達を目指した長期金利の低下誘導は必ずしも効果的だとは考えられません。第2に、人口の高齢化と高齢層の貧困化は現実の危機として既に顕在化しています。2025年には人口の30%が65歳以上になり、退職後に備えた日本の貯蓄需要は膨大で、若年層の貯蓄率も上昇しています。第3に、金融政策も、また財政政策においても拙速な引き締めが行われる可能性は低いものの、両政策の大規模な協調も考えにくい状況です。これらを踏まえ、基本シナリオの長期見通しとして、日本のインフレ率を0%~1%と予想し、日銀はごく緩慢なペースで10年国債の目標利回りを引き上げるに止まるとみています。基本シナリオに対するライト・ テール・リスクとしては、労働市場改革で生産性が向上し、賃金が予想を上回って上昇する可能性が挙げられます。レフト・テール・リスクとしては、日銀に対抗手段が無いなかで、米国がドル安政策をとった場合が考えられます。

エマージング市場:先進国市場と対外政策の転換に対応

中国を除くエマージング諸国は依然として「条件の受容者」であり、レフト・テール、ライト・テールを問わず世界的なリスクに翻弄されやすい状況は変わりません。しかしながら、重大な世界的ショックや大混乱を除けば、エマージング市場は健全な成長とリターンを生み出せる好位置にあるといえます。非伝統的な金融政策、脱グローバリゼーション、保護主義のリスクをめぐる不確実性を考慮すると、エマージング諸国間の差別化がこれまで以上に重要になるとみられます。昨年のセキュラー・フォーラムでは、エマージング諸国について「適度に建設的」な見方をしていましたが、それ以降基本的な状況は改善を続けています。また世界的に価格が人為的に歪められているなかで、エマージング市場の資産のバリューションは、適正から割安水準というテクニカル面での追い風の恩恵も受けています。基本シナリオではエマージング諸国の長期見通しは良好とみていますが、米国の政治動向、過去に例のない金融政策からの脱却、中国経済のハードランディング、予想を上回るコモディティ価格の下落など、重大なダウンサイド・リスクも視野に、慎重な姿勢を維持します。また足元の資産価格には、北朝鮮情勢の悪化というレフト・テール・リスクはほとんど織り込まれていません。

投資へのインプリケーション

本レポートの冒頭で述べたように、セキュラー・フォーラムは30年以上前に確立されたPIMCOのきわめて緻密な 投資プロセスの中核を成すものであり、反対の見方を奨励し、投資決定に際して長期的な視点を確実に取り入れるものです。多様な見方をもった著名なゲスト・スピーカーを招くことは、PIMCOが明確な投資方針を決定する前に、その前提条件を問い直すうえできわめて重要です。今年は特に神経科学者でロンドンのアフェクティブ・ブレイン研究所所長のターリ・シャーロット氏の講演が高く評価されました。同氏は事前に我々に聞き取り調査を実施したうえで、楽観バイアスが存在する可能性についてフィードバックを提示しました。二階まで吹き抜けの円形の会議室で行われたシャーロット氏の講演は活発な議論を呼び起こし、ポートフォリオ・マネジャーやアナリストをはじめとする投資プロフェッショナルが、各席に備えられたマイクロフォンを通じて積極的に発言しました。議論では、潜在的な楽観的バイアスの把握法などプロセスを改善する方法について多くの時間を割きましたが、これがPIMCOのさらなる効果的な意思決定につながると考えています。PIMCOの知見を深めた過去の講演者には、『ブラック・スワン』の著者のナシーム・タレブ氏や『国家は破綻する』の共著者であるカーメン・ラインハート教授、ケネス・ロゴフ教授などがいます。

今回のフォーラムから導かれたPIMCOの投資方針については、以下のような見方がその背景になっている点を強調しておかねばなりません。すなわち、投資家は向こう5年間、金融、財政、通商、外交、為替の各分野で政策転換に直面することになり、こうした政 策転換は個別または複合的に、経済や市場そして投資家に重大な影響を与える可能性があるという見方です。

全体としてリスクのバランスが取れているため、基本的なマクロ経済見通しはいくぶん安定性を増していますが、金融市場の見通しについては、リスク資産のバリュエーションが過去12ヶ月で大幅にタイト化したことを踏まえ、安定性はさらに低下したとみています。PIMCOでは「ニュー・ノーマル/ニュー・ニュートラル」の枠組みを再確認し、この枠組みが今後も金融市場のバリュエーションの基盤になると考えていますが、当初のバリュエーションが既に割高な点を踏まえると、長期的なベータのリターン予想に関しては慎重になる必要があります。

PIMCOでは、キャピタル・ゲインに頼るのではなく、引き続き元本の保全と超過収益の捻出に注力していきます。政策の転換点を吟味して見極め、それを踏まえた運用をするため、トップダウンのマクロ経済見通しと政策評価に、ボトムアップのセクター選択と銘柄選択を組み合わせます。さらにそれを補完するため、PIMCOが長年にわたって重視してきた、市場の非効率性に着目した構造的な超過収益を追求し、その他のアクティブポジションからも多様なリターンの源泉を求めます。

デュレーション

世界の国債市場はニュー・ニュートラルのテーマを織り込んでおり、向こう3~5年は政策金利が低水準で維持されるとの見通しを踏まえれば、水準は概ね適正であるとみられます。米国債を例に取ると、FRBが政策金利を2~3%に引き上げ、長期的にバランスシートの規模を段階的に縮小していくというPIMCOの基本シナリオの予想に基づけば、フォワード・レートは概ね妥当だとみています。国ごとや異なる年限間での相対バリュエーションのポジショニングでは多くの投資機会が見出せると考えていますが、足元のバリュエーションでは、デュレーション・リスクは全体として中立な水準にとどめる方針です。インフレの下振れリスクが低減したことから、米物価連動国債(TIPS)のバリュエーションは適正で、インフレ上振れに対しては魅力的なヘッジ手段であるとの見方を維持します。

FRBは、中央銀行がゼロ金利制約から脱却することが可能であることを示し、バランスシートの段階的な縮小に乗り出そうとしています。ECBは引き続き量的緩和プログラムの段階的縮小を進める一方、日銀はバランスシート全体の膨張に歯止めをかける手段として、イールド・カーブ・ターゲティングを堅持すると予想しています。

中央銀行の支援が縮小すれば、国債の利回りが上昇するリスクは高まりますが、前述のように、中央銀行のバランスシートで保有されている資産残高の縮小ペースはきわめて緩慢なものになると予想されます。こうした背景に加え、先進国全般で景気拡大局面が長期にわたっていることや、様々な経済的・政治的リスクを考慮し、世界経済が予備のタイヤなしに運営されるリスクを引き続き懸念しています。次の景気後退がいつ現実になるにせよ、それに 対抗する政策手段は十分ではないかもしれません。

中央銀行の支援に強く依存する投資は回避する方針です。もし次の景気後退に陥った場合、当初の状態を踏まえると、中央銀行は早い段階で政策手段が枯渇するリスクがあります。その場合、財政余力がある国では金融政策から財政政策へのある程度の転換は予想されますが、財政刺激策が機動的あるいは効果的に活用される保証はありません。

リスク資産

PIMCOの長期見通しの基本シナリオでは、リスク資産全般に対してやや前向きな見方で一致しています。とはいえ、景気後退入りした場合、バリュエーション上のクッションはほとんどありません。このため銘柄選択とボトムアップ・リサーチが重要になってきます。相対的に利回りの魅力的なポジションの構築を目指しますが、ファンダメンタルズが堅固で、実物資産による裏付けのある、構造的に支払い優先順位の高い銘柄を選好する方針です。

ユーロ圏の基本シナリオでは、成長の持続とよりバランスの取れたマクロ経済リスクを予想しています。しかしながら、長期的な主要リスクとしては、中央銀行の支援に依存するなかでその先行きが不透明なことと、(フランスの選挙結果とは別にして)ポピュリスト政党への支持率が高まっていることが挙げられます。ユーロ圏の周縁国のリスクについては、現状のバリュエーションでは慎重にみています。

エマージング市場のファンダメンタルズは総じて改善しており、PIMCOの世界経済見通しの基本シナリオは、エマージング市場全般を好感しています。バリュエーションは再びタイトになっていますが、この資産クラスはきわめて多様であり、今後も国ごと、セク ターごとに魅力的な投資機会を見いだしていく方針です。エマージング市場にとっても世界経済にとっても、引き続き中国がリスクの震源となるでしょう。

超過収益の重視

ほとんどの資産クラスのリターンが低下する環境では、超過収益がトータルリターンに占める比率が上昇する可能性があります。これは最近発表したレポートの内容とも一致しますが、経済合理性を追求しない投資や、パッシブ運用の拡大が超過収益を生む機会を高める傾向にある債券市場では、アクティブ運用が有利になりうるという事実を強調しておきたいと思います。(概要とより詳しい情報については、PIMCOのジャミル・バズのViewpoints「債券は違う:アクティブ運用の優位性」をご一読ください)。

今後複数の転換点が予想される世界市場での長期運用では、アクティブ運用に魅力的な投資機会が生まれると考えられます。PIMCOはこうした好機を捉えるべく、引き続き柔軟かつ機動的な姿勢で臨みます。

主な結論

長年にわたって磨き上げられてきたPIMCOのセキュラー・フォーラムのプロセスにより、今後いくつもの政策転換に直面する世界経済において、長期的な視点でリスク管理を行い、投資機会を見いだすことが可能に

基本的な見通しと長期的な転換点

  • 金融政策:FRBのバランスシートは正常化の方向ながらも、大方の予想よりも小幅なものになると予想。ニュー・ニュートラルな世界でFF金利の上限は低水準にとどまる。
  • 財政政策:税制改革は小幅で減税主体の財政パッケージが可決されると予想。欧州の財政出動余地は限定的。
  • 通商政策:米国は二国間交渉(中国、北米自由貿易協定<NAFTA>等)とWTO内での既存の権限の積極的な活用を重視。
  • 外交政策と為替政策:欧州ではポピュリズムが台頭するなか、通貨ユーロは存続し、イタリアはユーロ圏にとどまる。中国・人民元は緩やかに下落。

マクロ経済リスク

  • 米国ではダウンサイド・リスクとアップサイド・リスクが概ねバランスし、欧州と中国ではダウンサイド・リスクが長期的に高まる
  • 世界的なデフレというテール・リスクは大幅に低下
  • FF金利がニュー・ニュートラルで想定されるレンジの下方に向かうリスク
  • いずれ訪れる景気後退に対し、世界経済が「予備のタイヤなしで運転している」リスクに注意

ポートフォリオの対応

  • バリュエーションを重視―市場は既に多くの「好材料」を織り込み済み
  • 元本保全の方針を堅持
  • 金利とクレジットで相対価値を模索
  • エマージング市場をはじめ世界市場に投資機会を見出す
著者

Richard Clarida

グローバル戦略アドバイザー

Andrew Balls

グローバル債券担当最高投資責任者(CIO)

Daniel J. Ivascyn

グループ最高投資責任者(グループ CIO)

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過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。本資料には、本資料作成時点での著者の見解が含まれていますが、これは必ずしもPIMCOグループの見解ではありません。著者の見解は、予告なしに変更される場合があります。本資料は情報提供を目的として配布されるものであり、投資助言や特定の証券、戦略、もしくは投資商品の推奨を目的としたものではありません。本資料に記載されている情報は、信頼に足ると判断した情報源から得たものですが、その信頼性について保証するものではありません。

運用を行う資産の評価額は、組入有価証券等の価格、デリバティブ取引等の価値、金融市場の相場や金利等の変動、及び組入有価証券の発行体の財務状況や信用力等の影響を受けて変動します。また、外貨建資産に投資する場合は為替変動による影響も受けます。したがって投資元本や一定の運用成果が保証されているものではなく、損失をこうむることがあります。運用によって生じた損益は、全て投資家の皆様に帰属します。弊社が行う金融商品取引業に関してお客様にご負担頂く手数料等には、弊社に対する報酬及び有価証券等の売買手数料や保管費用等の諸費用がありますが、それらの報酬及び諸費用の種類ごと及び合計の金額・上限額・計算方法は、投資戦略や運用の状況、期間、残高等により異なるため表示することができません。

全ての投資にはリスクが伴い、価値は下落する場合があります。債券市場への投資は市場、金利、発行者、信用、インフレ、流動性などに関 するリスクを伴うことがあります。ほぼ全ての債券及び債券戦略の価値は金利変動の影響を受けます。デュレーションの長い債券及び債券 戦略は、より短い債券及び債券戦略と比べて金利感応度と価格変動性が高い傾向にあります。一般に債券価格は金利が上昇すると下落 し、現在のような低金利環境ではリスクが高まります。債券取引におけるカウンターパーティーの取引能力の低下が市場流動性の低下や 価格変動制の上昇をもたらす可能性があります。債券への投資では換金時に当初元本を上回ることも下回ることもあります。政府が発行 する物価連動債(ILB)は、元本価値がインフレ率に連動して定期的に調整される債券です。実質金利が上がった場合、物価連動債(ILB)の 価値は減少します。インフレ連動国債(TIPS)は、米国政府が発行する物価連動債(ILB)です。外貨建てあるいは外国籍の証券への投資には 投資対象国の通貨価値の変動や経済及び政治情勢に起因するリスクを伴うことがあり、新興成長市場への投資ではかかるリスクが増大す ることがあります。本資料で言及した投資戦略が、あらゆる市場環境においても有効である、またはあらゆる投資家に適するという保証は ありません。投資家は、自らの長期的な投資能力、特に市場が悪化した局面における投資能力を評価する必要があります。投資判断にあた っては、必要に応じて投資の専門家にご相談ください。

アルファとは、リスク調整後の運用成績を計る指標であり、ポートフォリオのリスク調整後の運用成績のボラティリティ(価格変動リスク)と ベンチマーク・インデックスを比較することによって求められます。つまり、ベンチマークに対する超過リターンがアルファを構成します。

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