2015年は、投資対象を厳選した分散投資による安定性の高いポートフォリオ構築と資産クラス内や複数の資産クラスにまたがる相対価値機会を求めることがアセットアロケーション投資において重要となると考えています。

低金利の環境に加えて、地政学的な緊張や原油価格の下落、通貨の急激な変動などの不透明要因により、状況は一段と複雑さを増し、投資家の投資意欲は既に低下しているかもしれません。しかし、投資家にとっては、2015年も厳しい年になる可能性があり、アセットアロケーションの観点からすると、目標とするリターンの達成が容易ではない可能性があります。主要国の金融政策の方向性が乖離していることと、世界的な景気のばらつきとの綱引きがさらに進むことに加え、低金利環境が続く中、2015年年初の資産のバリュエーションは、近年よりも割高とみることができます。

しかし、悲観すべき材料ばかりではありません。PIMCOは、米連邦準備制度理事会(FRB)が米国経済の力強い成長を損なわないよう、利上げは緩やかなペースで行いインフレを追随すると予想しており、さらに、欧州中央銀行(ECB)が金融緩和を進め、日本銀行(日銀)も資産購入を継続することにより、景気サイクルがさらに持続するとみています。景気後退の可能性が低くとどまる限り、魅力的なリターンが得られるいくつかのリスク資産を見いだすことは可能だと考えています。

結論として、PIMCOは、株式リスクのオーバーウエイトが引き続き妥当であり、さらに、クレジット・セクターにさまざまな収益機会があるとみています。対照的に、金利リスクについてはやや悲観的であり、コモディティに対するスタンスは中立です。過去数年間は、大胆な「ベータに対するベット(賭け)」が十分なリターンを生み出してきましたが、2015年は、それよりも、投資対象を厳選した分散投資による安定性の高いポートフォリオ構築と資産クラス内や複数の資産クラスにまたがる相対価値機会の発掘に注力することが重要になると考えています。

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