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債券は違う: アクティブ運用の優位性

PIMCOの調査では、大半のアクティブ型債券運用のファンドと上場投資信託(ETF)は、 手数料控除後で同じ資産クラスのパッシブ型ファンドの中央値を、過去1年、3年、5年、7年、 10年の期間で上回っていることがわかりました。これは、主に4つの債券市場のユニークな構造にあると考えています。

クティブ型債券ファンドがパッシブ型債券ファンドをアウトパフォームするのかと聞かれ れば、投資家は「ノー」と答えるでしょう。

「市場のパフォーマンスを上回る投資家がいれば、必ずそれを下回る投資家もいるはず。 アクティブ型運用戦略は手数料が高く、その多くは、手数料の安いパッシブ型運用戦略の パフォーマンスを下回るはずだ」。最近のアクティブ運用からパッシブ運用のファンドへの 資金移動に注目したメディアの報道は、主に株式市場に注目したものとは言え、このような 認識を強く印象付けるものです。

しかしPIMCOの調査では、株式はともかく、債券については全く逆の結果が出ています。

下の図表に見られる通り、大半のアクティブ型債券運用のファンドと上場投資信託(ETF)は、 手数料控除後で同じ資産クラスのパッシブ型ファンドの中央値を、過去1年、3年、5年、7年、 10年の期間で上回っています。過去5年でみると、その割合は63%にのぼります。反対にア クティブ型株式ファンドは、半分以上が同じ期間でパッシブ型ファンドのパフォーマンスの 中央値を下回っています。過去5年でパッシブ型ファンドを上回ったものは43%で、他の期 間では、その割合はさらに低くなっています。

債券は違う
PIMCOでは、アクティブ型債券ファンドのパフォーマンスがアクティブ型株式ファンドをこの期間上回った理由は、債券市場のユニークな構造にあると考えています。具体的には、次の4点があげられます。

・102兆ドルのグローバル債券市場のおよそ47%を経済合理性を追求しない投資家が占めています
中央銀行や保険会社、その他の経済合理性を追求しない投資家には、通常、超過リターン獲得以外の投資目的があります。例えば中央銀行は、自国通貨を安くしたり、インフレ率や資産価格を引き上げるために債券を購入する場合があります。商業銀行や保険会社は、トータルリターンよりも会計上の利回りや格付けを優先する場合があります。その結果、純粋に経済合理性を追求しない投資家の行動は、アクティブ債券運用会社にとってアルファの源泉となります。

・債券インデックスの中身は頻繁に変わります
債券インデックスに銘柄の入れ替えがあると、パッシブ運用者が買いや売りに走るため、価格が上昇、または下落する傾向があります。アクティブ運用者はこのような変化を予測し、アルファの獲得を図ります。

・株式と異なり、債券には満期があるため市場での売買が活発となります
株式市場での毎年の新規発行は時価総額の約1%であるのに対し、債券市場での起債は、毎年約20%に上ります。重要なことは、発行額を消化するため、いくぶん割安な価格で売出されることが通例である点です。インデックスに組み入れ後(起債から数週間後)にそれらの債券を購入するパッシブ運用会社は、このようなディスカウント価格で購入することは一般的に不可能です。

・構造的な戦略傾斜は、安定的な付加価値の重要な源泉です
アクティブ運用会社は、例えばハイイールド・クレジット、モーゲージ、高利回り通貨などの特定の対象や、その他の潜在アルファの源泉に対するエクスポージャーやデュレ―ションなどのファクターに、戦略を傾けることが出来ます。

要するに情報の効率性が、アクティブ運用が株式運用で市場に勝つことを困難にさせているのです。しかし債券市場では、トータルリターンだけを求めるのではない、非経済合理的な投資家やパッシブ運用者が存在するため、これは当てはまらないとPIMCOでは考えています。

つまり「債券は違う」のです。

著者

Jamil Baz

クライアント・ソリューションズおよびアナリティクスの共同統括責任者

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