PIMCOの視点

国連の持続可能な開発目標:影響度によるパフォーマンスの測定

PIMCOのESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みの重要な目的の一つは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を対話に取り入れることです。PIMCOがESGへの取り組みを進めていく際、どこに重点を置き、どう説明責任を果たすのか、そして最終的には影響度合いを測る際の枠組みの一つになりうるからです。

PIMCOは、発行体との積極的な対話が、クレジット・リスクを抑え、投資家に価値をもたらし、経済、社会、環境に好影響を与えることにつながると確信しています。PIMCOのESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みの重要な目的の一つは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を対話に取り入れることです。PIMCOがESGへの取り組みを進めていく際、どこに重点を置き、どう説明責任を果たすのか、そして最終的には影響度合いを測る際の枠組みの一つになりうるからです。

SDGsの17の目標(下記の図を参照)は、2015年に公表されて以来、政府、企業、金融業界による持続可能な開発を推進するための行動と協力を後押しする、重要な役割を担っています。2017年11月には、債券の金利が持続開発な開発目標の達成状況に連動する世界初のSDG債も発行されました。

SDGに関する取り組みの現状評価

PIMCOでは2017年に、発行体に対してその事業に最も関連するSDGsの評価、開示を促す、的を絞った対話の取り組みに着手しました。PIMCOの質問に詳細な回答を寄せた発行体のうち、自社の事業がSDGsの推進にどのように貢献できるか検証している発行体は58%にのぼります。次のステップは、SDGsを直接支える商品やサービスの収益などを定量的な指標にすることになります。

対話のツール

PIMCOがコンタクトした発行体の多くは、自社の事業とSDGsとの関連性を検証し、17の目標を事業活動にマッピングしています。一部の発行体は次の段階に進み、自社が最大の影響を与え得る優先順位の高いSDGを特定しました。こうしたマッピングは、SDGsを推進する投資先を模索する際のツールとして役立ちます。下のグラフは、SDGsの17の目標に重点を置いている発行体の比率を表したものです(PIMCOがESGへの取り組みについてコンタクトした120の発行体のうち詳細な回答を寄せた83社における比率。無回答だった項目があるため、全83社の回答が含まれていない項目を含む。2017年12月31日現在)。

また、このプロセスは、業界固有の行動計画を立案するためのテーマとして、多様な業界とSDGsの重要な関係を特定するのにも役立ちます。

たとえば銀行セクターは、SDGsの主要な促進役です。マクロ経済レベルでは、フィナンシャル・インクルージョン(金融包摂)と持続可能な開発の間には明確な連関があり、人々を銀行システムに取り込むことなくして、SDGsの達成は困難だと言えます(目標10:不平等の解消)。さらに銀行は、投資の選択肢の幅広いポートフォリオを開発し(目標7:手頃でクリーンなエネルギー)、気候変動リスクを引き受け基準に取り入れることで(目標13:気候変動への具体的な対策)、低炭素社会への移行を促進する重要な役割を担うことになります。たとえば、何社かの銀行は、OECD諸国において新たな石炭火力発電所や未開発の炭鉱への融資を禁止する方針を既に導入しています。PIMCOのESGイニシアチブでは、環境に配慮したインフラ開発プロジェクト(目標9:産業と技術革新の基盤整備)への融資を優先する銀行の特定を模索しています。

測定できないものは、変えることはできない

国連グローバル・コンパクトや責任投資原則(PRI)など、投資慣行や評価手法を持続可能な開発目標と連動させる作業に着手した国際的な主体が増えています。PIMCOは、いずれの組織のSDGの取り組みにも積極的に参加しています。

最終的には、SDGsの達成に向けて、各企業の貢献度を定量化および比較できるようになりたいと考えています。発行体が社会的および環境面でパフォーマンスを向上させている事実を知っているだけでは十分とは言えません。2015年に世界のリーダーが合意したグローバルで壮大な目標を支える上での役割を理解したいと考えています。

ESGに注目する投資家は、財務上の目標と影響力の目標と整合的なポートフォリオの構築を目指しています。発行体は、その製品とサービスが社会と環境に与える幅広い影響を計測し、開示することによって、こうした努力を支えることができます。

投資家の代理人としてのPIMCOのESGに対する取り組みの詳細や、投資プロセスにおけるESGファクターの導入状況については、ESG投資レポート(英語版)をご参照ください。

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ニーアム・ウーレイはシニア・バイスプレジデント、ESG関連のアナリスト。

著者

Niamh Whooley

ESGアナリスト

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