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持続可能な投資の将来にとって発行体との対話が極めて重要

対話が成功した場合、クレジット・リスクの低下、新たな資産価値を見出すなど良い影響が期待できます。

PIMCOでは、環境・社会・ガバナンス(ESG)投資とは、すでにESGの枠組みを深く取り入れた発行体と連携することにとどまらず、ESGの取り組みを推進していきたいと考える発行体と対話することでもあると考えています。対話が成功した場合、クレジット・リスクの低下、新たな資産価値を見出すなど良い影響が期待できます。

債券投資家はどのように対話を進めるべきか

多くの企業にとって、従来、継続的な対話関係を構築する相手は株主であることが一般的でした。その一方で、大規模な資金の貸し手や、十分な規模を有する債券投資家も、発行体のESG関連のリスク管理や情報開示に対して相応の影響力を持つことが可能であるとPIMCOでは認識しています。2017年だけをみても、PIMCOのアナリストとポートフォリオ・マネージャーは、発行体の経営陣と電話会議や面談を4,000回以上実施し、財務関連のテーマの中でもESGの問題を頻繁に取り上げました。

対話を通じて、各発行体が今後どのようにリスク要因に対処していくのか、また、当該企業の方向性や理念について評価することが可能になります。発行体や業界において意義のある変化をおこすきっかけを創ると同時に、PIMCOでは、今後業績が大幅に改善または悪化する可能性が高いと考える発行体を特定することで、お客様に代わって投資行動をとっています。

PIMCOのESG戦略における対話方針

PIMCOではESG戦略に基づき、専任の対話のスペシャリストがESG関連の慣行を改善させる可能性および意思のある発行体を特定し、対話を始めます。2017年には、120の発行体企業との間で、ESGに関する対話方針を共有し、そのうち約70%に相当する83社が、PIMCOとのESG関連の対話に関して詳細な情報を提供してくれました。

PIMCOでは、次の4つの柱をもとに対話を行ないます。

  • 企業文化と行動規範:倫理規定や主要な環境および社会に関する慣行の監視など、企業がガバナンスの質を高い水準に維持することに対してコミットするよう期待します。
  • リスク管理:環境や社会に関するリスクへの内部管理体制が、企業の資産を責任をもって管理するために十分であることを示す証拠を求めます(健全なスチュワードシップコードの順守)。その内容は業種によって異なり、製品リスク、サプライ・チェーン管理、規制リスク(低炭素社会への移行に伴う規制変更等)などが含まれます。
  • 前向きな影響:発行体に対して、事業戦略と収益が国連の「持続可能な開発目標(SDG)」と整合性を保つよう働きかけます。SDGは、投資家と企業に対して、どこに集中するべきか、責任の所在や活動の影響を強化するための共通の言語と報告の枠組みを提供しています。
  • 透明性と注意喚起:投資家やその他の利害関係者にとっての重要な問題を適時に関連性の高い形で表す、ESG関連の開示を精査します。また、事業慣行を確実に反映するように、事業方針の品質管理を行います。

国連の「持続可能な開発目標」:影響度の測定

SDGは2015年に公表されて以来、政府、企業、金融業界による持続可能な開発を推進するための行動と協力を後押しする、重要な役割を担っています。

PIMCOでは2017年に、発行体に対してその事業に最も関連するSDGの評価、開示を促す、的を絞った対話の取り組みに着手しました。多くの発行体は、17の目標を事業活動にマッピングしています。一部の発行体は、自身が最大の影響を与え得る優先順位の高いSDGを特定しました。

最終的には、SDGの達成に向けて、各企業の貢献度を定量化および比較できるようになりたいと考えています。また、お客様のESG戦略に対する投資の影響度をお伝えしたいと考えていますが、これは、発行体がその製品とサービスが社会と環境に与える幅広い影響を計測することによって初めて可能になります。その結果、投資家は、財務上の目標と影響力の目標と整合的なポートフォリオを構築できるようになります。

PIMCOのESGに対する取り組みの詳細や、投資プロセスにおけるESGファクターの導入状況については、ESG投資レポート(英語版)をご参照ください。

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マイク・エイミーは、マネージング・ディレクターおよびポートフォリオ・マネージャーで、PIMCOのESG(環境、社会及びガバナンス)戦略の責任者。

ニーアム・ウーレイは、シニア・バイスプレジデント。ESG(環境・社会及びガバナンス)関連のアナリスト。

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ご留意事項

全ての投資にはリスクが伴い、価値は下落する場合があります。社会的責任投資は、定性的で主観的な性質上、PIMCOが活用する基準や行使する判断が、特定の投資家の見解や価値を反映することを保証するものではありません。責任ある行動についての情報は、自発的な発表や第三者による報告から得たものであり、正確性や完全性を欠いている可能性がありますが、PIMCOはこうした情報に基づいて、企業の責任ある行動へのコミットメントや執行を評価しています。社会的責任の規範は、地域によって異なります。社会的責任投資の投資戦略や手法の成功が保証されているわけではありません。過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。