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2008年2月
負債対応投資(LDI):カスタム・ソリューションへのPIMCOの革新的アプローチ
負債対応投資Liability Driven Investmentは、その性質からして、それぞれのお客様に合ったカスタマイズの必要な運用手法です。一言で言えば、LDIソリューションの目的は、お客様の負債の基本的なリスク特性をヘッジするようにポートフォリオをカスタマイズすることです。お客様の負債はそれぞれ異なるため、LDIソリューションも、それぞれに異なります。
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Bond Basics: 負債対応投資(LDI)(2008年2月)

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LDI
ソリューションは必然的に個々のお客様に独自のものである一方で、ほぼすべてに共通する基本的な目標があります。第一に、LDIポートフォリオのパフォーマンスは、負債に対して評価されるべきです。第二に、LDIソリューションは、負債の前提や予想の変化を、効率的かつコスト効果の高い方法で調整できるだけの柔軟性を持っている必要があります。第三に、LDIソリューションには、アルファ、即ち、負債の対応に必要とされる以上のリターンを得られる可能性が組み込まれているべきです。この点で、LDIは、厳格な、しかし、しばしば多くの不明確な仮定に依拠しているところの、キャッシュフロー・マッチングとは、明確に区別されます。

 

これらの原則は、個別のアカウントをご希望のお客様のためにカスタムLDIソリューションを構築する際におけるPIMCOのアプローチの基礎となっています。PIMCOのアプローチは、お客様の負債と、負債に付随するリスク要因の徹底的な分析から始まります。この分析に基づき、暫定的なカスタム・ベンチマークを構築します。このベンチマークは、負債構造のリスク特性を忠実に反映し、リスク要因のミスマッチを最小化し、トレードオフが許容範囲内となるように、最適化されます。その後、お客様とご相談、ご同意のうえで、カスタム・ベンチマークを決定します。ポートフォリオ・マネージャーは、このカスタム・ベンチマークに対してボラティリティを管理しながらリターンを向上させることを目標に、ポートフォリオを構築してアクティブに運用します。そしてPIMCOはお客様と共に、継続的にLDIベンチマークとポートフォリオのモニタリングに取り組み、必要な微調整を行います。

 

本稿では、PIMCOLDIアプローチの各ステップについて、このプロセスがどのようにして、アルファの可能性を組み込みながら、負債の変化にも対応できる柔軟性の高いLDIソリューションを創り出していくのかを細かく見ていくこととします。

 

1.負債分析:証券としてのキャッシュフロー

PIMCOLDIアプローチの第一ステップは、お客様の負債キャッシュフローを、証券または証券ポートフォリオであるかの如くに分析することです。PIMCOでは、自社開発のツール、PIMCO OptimizerTMに負債のキャッシュフロー・データを入力したうえで、イールドカーブの形状、通貨、インフレ、クレジット・スプレッドなど一連の市場の変数に対するキャッシュフローの感応度を判断します。(PIMCO OptimizerTMを利用した仮定的な例を以下の図に示してありますのでご覧下さい。この例では比較的成熟した年金制度の負債キャッシュフローのリスク要因を分析しています)。PIMCOはまた、様々な市場シナリオ下における負債キャッシュフローのリスク特性を評価するために、一連の「ストレス・テスト」を実行します。

 

負債を分析する際には、PIMCOが、既存のお客様のアカウントや、インデックスをモニターするために日々利用しているのと同じツールやリスク測定手法を使います。そのため、PIMCOの負債キャッシュフロー分析は、プロセスの後の段階において、負債のリスク特性にマッチするカスタムLDIベンチマークを構築する際の証券キャッシュフロー分析と、一貫性を保っているのです。

 

 

  

2.カスタム・ベンチマークの構築

負債キャッシュフローのリスク特性分析完了の後、PIMCOのアナリスト・チームは、PIMCO OptimizerTMを用いて、負債キャッシュフローの特性を反映する暫定的ベンチマークを、流動性の高い債券または複数の指数によって構築します。

ここで使用する証券や指数は、PIMCOのリスク管理システムで毎日更新されるため、流動性の高いものであることが重要です。流動性の低い証券では結果が不正確となり、負債のキャッシュフローに対する負債ベンチマークのトラッキング・エラーが大きくなる可能性があるからです。

 

暫定的ベンチマークを構築する際、リスク許容度に沿って、デュレーション、イールドカーブ感応度およびコンベクシティといった特定のリスク測定手段に関する条件を設定することができます。例えば、PIMCO OptimizerTMを使って、負債のデュレーションと正確にマッチさせつつ、イールドカーブ感応度やコンベクシティなどにある程度の許容範囲を設けたり、クレジット特性を調整して若干高めの利回りとなるようなベンチマークを設定することが可能です。

 

次に、暫定的ベンチマークと負債のキャッシュフローの間のミスマッチを無くすために、ベンチマークの微調整を行います。PIMCO OptimizerTMを利用することで、ベンチマークと負債のキャッシュフローが比較的近似する形になるまで、ベンチマーク内の特定の証券を入れ替え、それが各リスク測定手段に与える影響を瞬時に計算しつつ、調整を行うことができます。カスタマイズされたお客様の負債ベンチマークに含まれる証券、または一般的なインデックスの数は、最適化しようとするリスク指標の数と個別の負債キャッシュフローに直接関係しています。一部の負債に関しては、キャッシュフローに対する理想的なソリューションを得るために、ショートポジションやスワップおよび「ストリップス債」(元本利子分離債、またはクーポンが分離された、利息を支払わない債券。ゼロ・クーポン債とも呼ばれます)などのデリバティブが必要となる場合もあります。このような場合、お客様のガイドラインによって、目標の精度や達成可能な精度が決定されます。

 

3.継続的モニターおよびアクティブ・ポートフォリオ運用

PIMCOの最適化プロセスによって、負債のリスク特性をきちんと反映するとともに、負債の変化にも柔軟に対応できるベンチマークが作成されます。PIMCOは、支払いキャッシュフローの変化を反映したうえで、ベンチマークと負債がマッチするように、お客様と緊密に打ち合わせながら定期的にベンチマークを更新します。一旦、ベンチマークが設定されると、PIMCOのポートフォリオ・マネージャーは、ベンチマークに類似したリスク特性を備えたポートフォリオを構築します。PIMCOは、超過収益を獲得すべく、市場で利用可能な投資機会をとらえ、ポートフォリオをアクティブに運用します。その際には他のポートフォリオの運用で用いているのと同様の投資プロセスと戦略を採用し、お客様のガイドラインとリスク許容度を遵守しつつ、ベンチマークをアウトパフォームする可能性を追求します。

 

4.結論

PIMCOのアプローチは、お客様の負債に付随するリスクをヘッジしつつ、超過収益獲得の可能性を追求する、柔軟性の高いLDIソリューションをご提供します。負債のキャッシュフローに厳格にマッチさせようとするような見かけだけの精度を避け、負債のリスク要因を重視することによって、キャッシュフローの変化に対し、LDIソリューションを容易に適応させることが可能となるのです。

 

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(注)PIMCOはパシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー・エルエルシーを意味します。



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